三菱商事が僕に与えた影響
20代の時、学校を卒業して一番きつかった時にスポンサードしてくれていたのが三菱商事さんでした。
日本の企業は、アート支援する企業は、現在2024年になっても少ないです。
当時2008年2009年は、更に少なく、リーマンショックの後と言う事もあり、憂鬱な中、三菱商事さんが若手作家金銭的支援の先駆けとしてコレクションしてくれ多くのアートを買うお客さんとも出会わせてくれました。
そのプログラムの中で、本当に沢山の事を学び、その後の人生に影響を与えました。
中でも一番勉強になったのは、お客さんにどう伝えれば伝わるか、どうプレゼンテーションすれば一円でも高く落札されるか、ヒリヒリ感の中、スピーチを学べたのが大きな財産となっています。
このチャリティーオークションに参加される方々の多くは、三菱商事さんの株主さんや、大中小企業の社長さん、医療関係の方が多かったように思います。和やかな雰囲気ながらも目の奥は、鋭く光っている人達ばかりでした。
特に勉強になった事を4つ上げるとすると
1先ず、前提、スピーチ(プレゼン)は、聞いてくれない。聞いてくれないのが普通。大多数。200人会場にいたらちゃんと聞いて集中してくれるのは5人程度。なので、先ず、聞きたくなるムードを作る事が大事。
2どこの大学だとか、賞を幾つとったとか、雑誌に載ったとか、殆ど、興味持たれない。経歴自慢しても逆効果。
3芸大美大で通常使われている専門用語などは、意味が通じない。当たり前のように作家どうしで話す言葉は、意味が分からなすぎる。
4お客様は、生物ナマモノで変化する。
僕は何回もこの厳しいプログラムに参加して、トライアンドエラーを繰り返して、他人の心を動かすスピーチのコツを学びました。
本番前は、髪の毛を切りに行き、様々なバリエーションを想定したプレゼンテーションのシュミレーションをしながら、栄養ドリンクを飲んで電車に乗っていたのを思い出します。
今だったら何て言うかな、、、
アレから15年もたったなんて信じられません。