ゆっくり夢日記 「ぬるま湯の塔」2016年12月21日
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記録
12月21日
その塔は煙突のようでその中は水で満たされている。150mの波を作り出せる装置があり波を作り続ける。突然そこに閉じ込められた私は溺れかけながらも必死で壁際に捕まり助けを呼ぶ。外は非常階段のようで人気がない。何度も何度も助けてくれと言う。声が枯れてくる。カンカンカンと階段を登る音がする。誰かがいる!と思い助けを求め叫ぼうとするがかすれた声しかでない。きっと気付かれないと絶望した時その人が私に気付いた。「今助けますから、お湯に浸かっていてください。冷えると体力が持っていかれます。」そうこのぬるま湯に浸かっていれば体は冷えない。ただどうしても不安で、わかっていながらも体を乗り出し塔の上から作業を見ようとする。腕に力が入らなくなってばしゃりと落ちる、何度も。作業員が集まり、もう少しお湯に浸かって待っていてくださいと言う。助けてともう言わなくていいと言う。気付いたら手の中にあったぬいぐるみをギュッと握りしてるが心細くて仕方がない。枯れた声で助けてと言う。
詩「ぬるま湯の塔」
12月21日
その塔は煙突の様にすうと空へ伸びている。中は水で満たされていて150メートルの波を作り出せる装置があり、常に小さな波を作り続けている。
私はそんな塔の中ぬるま湯に浮かんでいる。溺れかけながらも必死で壁際に掴まり助けを呼ぶ。
真っ暗な塔の中から上を見ると丸く空が切り取られていた。
塔の外面には非常階段のような頼りない階段がぐるぐると巻き付けられている。
元々人気のない場所だ、誰もいないかもしれない。
それでも、何度も何度も助けてと叫ぶ。
次第に声が枯れてくる。諦めそうになったとき、カンカンカンと階段を上る音がした。
誰かいる!
助けを求め、叫ぼうとするが掠れて声が出ない。
気づかれなかったと絶望していると頭上から声がした。
「今助けますから、お湯に浸かっていてください。冷えると体力が持っていかれます。」
そうなのだ、今は12月冬真っ盛りである。
昨日は雪もちらついた、今日も0度近いだろう。
このぬるま湯に浸かっていれば体は冷えない。ただどうしても不安で、わかっていながらも体を乗り出し塔の上の作業を見ようとする。
腕に力が入らなくなってばしゃりと落ちる、何度も、何度も。
作業員が集まり、もう少しお湯に浸かって待っていてくださいと言う。
助けてと言わなくても良いと彼らは言う。
いつからあったのか手に中にぬいぐるみがあった。
それをギュッと握ってみるが、心細くて仕方ない。
枯れた声で助けてと言う。