読書感想文【無職、川、ブックオフ】
ネットで一方的に知ってる人の本
オモコロのライターである、マンスーンさんの本を読みました。
私はマンスーンさんとヤスミノさんのラジオ「音声放送」を聞いてるし、マンスーンさんが出てたYoutubeチャンネル「ふっくらすずめクラブ」も見てた。一方的な知り合い感がすごい。マンスーンさんのオモコロの記事の永田のマスクが好き。顔芸だけど爆笑しちゃった。
インターネットの動画とか記事とかで触れてると、なんか知り合いみたいな感情を一方的に向けてしまう。なので「さん」づけしてしまう。難しく無いですか?敬称問題。
漫画家の人だと「先生」とつけたりするけど、Twitterのツイートを見てると知り合いっぽく思ってしまい「さん」づけしたりする。どっちで言えば正しいんだ!?先生ってつけると大仰だし、さんづけする程の知り合いでもない!敬称問題はネットをしてるといつでも降りかかる。それくらいの距離感の人がたくさんいる。
なんか遠い友人のような、でも友人と呼ぶのはおこがましいような、インターネットが発達して、そういう距離感の人が増えている。友達感覚でリプライを送るのは絶対違うなと思いながら、作品や言動から滲み出る人間性を浴びて、一方的に親近感が沸いている人。
そういう距離感の人の本を読んだ。
エモ文章で「私も無職だったのかも」と思ってしまう
これがかなりエモい文体で書かれてて、かなり良かった。
私は無職であったことがなかったんだけど、無職の気持ちはなんかわかる気がする。でも、そんなに理解できてない気もする。
電車に揺られて、ふと「今日はサボるか」と目的の駅を乗り過ごして、何も無いを味わった大学時代を思い出す。無職は、この感覚の奥の奥の奥の奥に行ったものがあるのかもしれない。横になって時間をスキップするとか考えたことなかった。私は行けて「今日はサボろう」と思って電車を乗り過ごす。ここまでです。
本の1番真ん中のページに、ちいかわについて書かれてたこともあったけど、なんかそれが1番感動したかも。多分だけど、ちいかわについて1番エモい文章が書かれてる本です。すごい。「そうだよな」と思った。
それと面白かったのは、マンスーンさんも図書館の人が来ない場所を自分の場所にしていたことだ。多分だけど、同系列の人間なのだろう。私も図書館の人が来ない場所にいた。書庫の奥にある、なんとも言えない薄暗さ、雰囲気が薄暗い、落ち着くような場所に1人用の机と椅子が壁に向かって等間隔に並んでいた。1人で何かをしたい時に、なんとなくそこで過ごしていた事を思い出した。
いや、同系列なのか?分からない。でも、そう思わせてくれる本だと思う。
少なくとも私には「理解できないな」とはならなかった。なんか分かる気がした。
モラトリアムめいた時代を思い出させてくれる本
平成を生きた人は30歳になるまでに、こういうモラトリアムめいた時期を少なからず過ごしていると思う。私もそういう時期があったし、悩みもあった。なんか、そういう時の自分を思い出させてくれるような本だったと思う。
読んだ後にクソエモな感情になってしまった。
かなり感傷的な気持ち。ちょっとアレかも。僕の小規模な失敗に読後感似てるかも。分からん。今適当に書いているので。
無職が作る料理、親に申し訳ないという気持ち、目的もなく土手に行ったり、ブックオフに行ったりする。それが短めのはっきりとしたエモ文章で書かれている。そういう本だった。