ちっぽけではないみたいだ
久々に東京に来てみた。
私はちっぽけなんかじゃなかった。
圧倒的なビルに囲まれていても私は自分のことがちっぽけだとは思わなかった。
表参道のハイブランドのウィンドウに反射してる自分の姿はちゃんと自分だったし、高円寺の古着屋さんに入るといらっしゃいませ〜と挨拶をされた、シュークリーム屋さんに並んでいても横入りなんてされなかった。
ちゃんとブンはブンとして存在していた。
つい先日、仕事を辞めてニートになったお兄ちゃん的ノリの野郎に、この場所はお前には小さすぎるし、お前はここでは大きすぎるなんて言われた。
うるせぇな、わかってんだそんなこと、しゃべんなハゲ、そんなこと言われると嬉しくてにやけるじゃないか、自信になるじゃないか、ありがとう、いつも助かってるよ
私は別に特別何かが突出しているわけでもない。
美人ではないし、モデルほどスタイルも良くない、勉強はしてきたけど大して頭も良くない、かと言って性格が頗るいいわけでもない。
そんな中途半端な私。
まあでも、顔は小さい方だし、人間のことは好きだし、一度対面した人間の顔・名前は絶対に忘れないし、それなりに空気を読むこともできるし、それなりに明るいし、愛されやすい方だと思う。
まあ、そのくらいのオプションしかないのだが、そのおかげで私は勝手に自分に自信を持ってしまっている。
困ったもんだな。
あ。そういえば、
4/1になってしまったので、ついに私は一人になった。
物理的に一人になった。なれた。慣れた。
慣れるんだ。大丈夫。
頼る場所がなくなったらホームレスにでもなればいい。
楽しそうじゃないか。