【夏の房総旅行】鋸南町の人々と自然に出会った日
月曜日の朝
土日の疲れが抜けきっていないのを感じながら
パソコンに向かっている。
予定をサッと確認して
やるべきことをぼんやり考えて
ふーっと力を抜く。
たぶん、だいたいの予定は午後からでいい
先のことを考えるのは、いったん止める。
少し、周りの話し声が気になったから
イヤホンの音量を上げる。
今、やりたいことをやろう。
今、書きたいことに集中しよう。
思い出すだけで
涙が出そうなくらい感動して
微笑んでしまうくらい幸せだった
房総半島での出来事を
忘れないように、言葉にしておきたいから。
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7月最初の土曜日
朝一で都内を出発し
海ほたるを経由して、房総半島に渡った。
正午過ぎには木更津を通過し
穏やかな自然を感じながら、1時間ほど車を走らせた。
チェックイン時刻、15時の少し前
わたしたち夫婦は今回の旅の目的地
に到着した。
海沿いの駐車場にゆっくり入ると
スタッフさんが笑顔で近づいてきた。
所定の位置に車を停めて
あらためて房総の海を眺める。
「ビュー!!!」
と、二人で小さく叫んだ。
わたしたち夫婦の、絶景を見たときのノリ
ナイスビューのビュー
「生憎」という言葉がピッタリの梅雨空で
ピカイチのナイスビューではなかったけれど
小さく叫ぶには値する「ビュー」
異様にテンションの高い二人を横目に
「明日は晴れるはずなんで、もっと綺麗ですよ」
と、スタッフさんが少し悔しそうに言っていた。
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館内に入り、案内を待つ。
アジア味が溢れる編み込みのソファはとてもお洒落で
座るとキシキシと音を立て、心地よく沈んだ。
エントランスホールには、統一感のあるインテリアがさりげなく置かれ
息を吸い込むと、上品なリゾートの香りがした。
「やばいね」
二人で、つぶやいた
そこへ、スタッフさんがやってきて
無駄のないインフォメーションを受ける。
予定していた貸切風呂と
予定していなかったエステの予約が完了した。
わくわくが、止まらない
そして、いよいよ、わたしたちの泊まる部屋へ。
少し緊張しながら、307号室のドアを開く。
広がる、房総の海
海、海、山、海
ベルボーイさんの丁寧な説明が、驚くほど頭に入らない。
わくわくが、溢れ始めている
ほどなく、ベルボーイさんは去り
大撮影会が始まった。
そこからしばらくの間
わたしたちは「やばい!」と叫び続けていた。
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夜ごはんの前に、お風呂に入る。
その前に、カフェテラスを堪能する。
それがわたしたちのプランだ。
大興奮の撮影会を終え、2階のテラス席に向かうと
すでに何組かの先客がいた。
駆け回ってはしゃぐ子どもたち
コーヒーを片手に談笑している大人たち
海を眺めるカップル
どの宿泊客も皆、幸せそうな雰囲気に満ちていた。
わたしたちも、思い思いのドリンクをトレーに乗せ
海が見える席に座った。
ナイスビュー
ではなかった。
相変わらず、見事な、曇り空だった。
「さすが雨女だな」
「午前中と比べたらマシか」
「明日は晴れるよ」
雨が上がったばかりの不気味な空と、大荒れの海を目の前に、無責任なことを言い合い
わたしたちは少しだけ、興奮を落ち着かせた。
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夕方のお風呂は、予約をした貸切風呂だ。
【ゆうみ】にはたくさんのお風呂があり
無料の貸切風呂
有料の貸切風呂
共同浴場
それぞれの違いを楽しめる。
16時20分
屋上へ向かうと、そこには4つのタイプの貸切風呂があり
わたしたちは「渚」に入った。
洗面スペースで汗を流したあと
2人でちょうどいい大きさの浴槽に、体を沈める。
「やばい、最高だわ。」
目の前に、海が広がる
ナトリウム質の温泉はほどよく温かく
顔に当たる海風が心地よい
「すごいわ、これ。」
「すごすぎるね」
人は心の底から感動したとき、言葉が出ないというが
わたしたち夫婦の場合、語彙力が小学生になる。
少し汗を流すつもりで入った、一発目のお風呂
わたしたちは貸出時間のギリギリまで、浴槽から海を眺めていた。
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いよいよ、メインイベント
夜ごはんが始まる。
お昼ごはんを11時過ぎに済ませていたわたしたちは
ベストコンディションでその時を迎えた。
そして、ここから、わくわくの嵐「第二弾」が幕を開ける。
つづく