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今やっていることが無駄に思えても

こんにちは。
オンラインカウンセリングプラットフォームのFlying Rootsです。

例えば、
学校に行きたいのになかなか行けない、という不登校のご相談や、
パニック発作で電車などの乗り物に乗れない、遠出ができない、
というようなご相談を受ける時、

ちょっとしたきっかけで
絶対無理だと思っていたことができるようになる、
という現象を目にすることがあります。

それは心理士人生で幾度かしかない奇跡の瞬間
というわけでもなく、
ご相談ごとを伺う身としては、
それなりの頻度である現象だったりします。

そういう時は
何が起きているのでしょうか。

今回はその共通点を探ってみたいなと思います。


「うまくいく」のに必要なもの

物事が「うまくいく」ときのことを思い返してみると、
ご相談ごとに関わらず
いくつか共通しているなと思うことがあります。

結論から言うと、
物事が「うまくいく」ときは
おそらくいくつかの条件が揃っている必要がありそうです。

例えば、木々や花、植物が芽吹くのに
その種のみならず、土や水、日差しなどの条件が揃わなければなりません。

それと同じように
私たち人間が何かを成し遂げたいとして、
それにはやはり必要な条件というのがあるのだと思います。

これさえ揃っていれば
誰でもなんでもうまくいく!というわけには行かないかもしれません。

でも今までみてきた中で、
うまくいった場合はこういうのが揃っていたと思う、
というのを以下に挙げてみました。

条件そのいち 体調

やはり何事も身体が資本。

熱を出していたり、
風邪を引いた状態で、
マラソンや100mダッシュはできないですよね。

それと同じで、
やはり体調は整えておくのに越したことはありません。

体調のバロメーターで一番わかりやすいのは、
食欲と睡眠です。

ちゃんとお腹が空くか、
好きなものを美味しいと感じるか、
しっかりとバランスの良い食事を摂れているか。

睡眠も、寝付くのにいつも以上に時間がかかってないか、
寝付いても途中で目が覚めて眠れなくなったりしていないか、
普段よりもずっと早くに目が覚めてしまわないか。
寝ても寝ても寝足りない、常に眠い、
というのが数日続くのも注意が必要です。

もし身体が疲れていそうなら
意識してしっかり休み、
それでも体調が悪い、というようなら
医療機関を受診することも検討しましょう。

条件そのに 環境

何かを成し遂げたい時、
その環境も無視はできない要因のひとつです。

ただ、この環境というのは、
何を目的をするかによって望ましい状態が変わってくるので
一概にはお伝えしづらいところ。

ですので、不登校のご相談を例にしてみましょう。

不登校のご相談の場合、
学校だけに不登校の原因があるということは少ない印象です。
しかし、学校が本人にとって
「居心地の悪い場所」であれば、
行く気にならないのはある意味自然ですよね。

「居心地の良い場所」になるには、
本人に関わる先生方がその子のことを理解している必要もあるでしょうし、
クラスメートに迎え入れてもらえている、
という雰囲気もあるとより行きやすいのではないでしょうか。

安定して登校できるようになるまでには、
遅れて登校したり、
早めに下校したりする必要もあるかもしれません。
その場合、学校側でそれが許容される体制づくりが重要になります。

今あなたが叶えたい事柄がある場合、
それが実現しやすい環境とはどういうものでしょうか?

もし自分ひとりではその環境調整をできない場合、
誰に頼むのが良いでしょうか?

そういったことを考えることが、環境の条件を整える第一歩になります。

条件そのさん 心構え

条件の3つ目まできましたね。

個人的には最大の難関で、
むしろこれさえクリアできていれば、
実現まであともう少しとさえ言えるのでは、
と感じる条件です。

目的と達成したい時、
すぐに実現すれば良いのですが
やはりそんなに簡単に行くことばかりではないことも。

そういうときは忍耐力が必要になります。
継続力も必要です。
一抹の希望や楽観さは持っていた方が
本人にとっての気休めになると思いますが、
逆に期待が本人を苦しめることにもなりますので、
あまり結果に捉われずに
ただひたすら淡々と取り組むことが大事なのでは、
と最近感じています。

試行錯誤の道は決して平坦ではなく、
言葉通り失敗や反省の繰り返しです。
思い通りにならなかったり、
うまくいかなかったりしても、
それでも続けていく。

そんなときは惰性で続けるのでも良いと思います。
なぜなら、実行しなければ実現するものもしないから。

種を植えなければ、芽は出ません。

かといって期待を込めて、情熱を注いで、
一回一回トライする必要はありません。
それで疲れてしまって、志半ばで諦めてやめてしまうくらいなら、
多少感情を押し込めて淡々と行動し続ける方が良いと思います。

ですので、この「心構え」は決してポジティブでいること、
ではありません。

そうではなく、
今続けていることを
長く細く続けていくための「心構え」です。

まとめ

繰り返しになりますが、
この3つの条件が揃った時に、
魔法のように願いが叶う、というわけではありません。

むしろ、これらの条件は土台です。
土台ができると、その上に何かを積み重ねられるようになります。

そして土台ができると、
何気ない時に事態を変化させるチャンスが舞い込んできたりします。

不登校の場合だったら、
席替えをしたら今まであまり話したことのない子と同じ班になって、
思いのほか気が合った、など
そういうきっかけで学校にすっと戻れたり。

交通機関を使えない方の場合、
出先でいつも使っていた自転車が壊れてしまい、
帰るに帰れず必要に迫られて電車を使ってみたことをきっかけに、
急行はまだ難しいけれど快速には乗れるようになった、とか。

要は、
突発的なきっかけが目の前に転がってきた時に、
それをものにしやすくするための準備なのだと思います。

「幸運の女神には前髪しかない」という言葉があります。
チャンスのタイミングを逃すな、という意味らしいのですが、
土台ができていることでチャンスをしっかり掴みやすくする。

ただ、ここで重要なのは、
今続けていることが間違っていないかどうか、です。

すでに医療にかかっておられる方や、
相談機関に通っておられる方であれば、
主治医や担当カウンセラーと
定期的に方向性の見直しをすることがあると思います。
もし最近それをしていないな、と思ったら、
一度お尋ねになってみてください。

そうでなくひとりで取り組んでおられる方は、
ぜひ一度身近な人、あるいは身近な相談先に
ご相談されてみるのが良いでしょう。

もしこの記事を読まれて、
カウンセリングを受けてみたいと思われた場合は、
お気軽にお問い合わせくださいね。


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