イギリス コロナ禍で私立や受験を考える
なんと、私と似たように、やはり、すでに私立編入や、選抜制の学校を考え始めた家族は多いらしいです。
Anxious middle-classes look to private schools after coronavirus disruption
(コロナ禍で心配になったミドルクラスの親は、私立を考え始めた)
ここで、2020年の学校閉鎖時について、2020年7月にレポートされていますが、
In April, just 3% of state-funded primary and 6% of state-funded secondary schools managed to provide “live” online lessons for students with their teachers, compared to 59% of private primary and 72% of private secondary schools
(公立小学校の3%、公立中学校の6%が、ライブオンラインレッスンを担任の先生によって提供された。一方、私立小学校では59%、私立中学校では72%だった。)
“Many affluent middle-class families sending their children to state schools have become aware and often concerned about the digital divide between state and private sector,”
(公立学校に子供を行かせている裕福なミドルクラスの親たちは、公立と私立間の情報格差(デジタル・デバイド)に気づくようになった。)
“Throughout the crisis, state schools were instrumental in protecting children of low-paid key workers, students from disadvantaged backgrounds and those with special educational needs. On much, much less funding than private schools, families of vulnerable children – and many others – were supported.”
(コロナ禍中、公立学校は、低賃金のキーワーカーの子供達、環境に恵まれない生徒達、また特殊支援が必要な生徒達を守ることに貢献した。私立校よりかなり少ない財源の中、弱い立場にいる子供達の家族を、助けた。)
とあり、つまり、私立には入れなかったが、私立を考えられるくらいのミドルクラスの親の子供達には、何のサポートも無かったことから「冷や飯を食わされた」感は、やはり感じるものですね。更に、裕福層のミドルクラスは、私立に子供を行かせている友人・知人がいるので、そこで更に切り貼りの情報が流れ、憶測も流れる。
私の場合は、私立転入までは考えませんでしたが、子供の「学びたい」という願望の強さと、どの教科に対しても同じような好奇心をみせ、調べるのに時間をかけていたから、そういう仲間がいるところのほうが、切磋琢磨できる友人が増えるし、自分にあった環境に入れると思ったからですが、やはり、大学を考えるような年齢の子供を持つと、更に、色々と考えることは増えるのでしょう。
私立は、払ってる分得るものも高い。が、何よりも、私立に入れる分、親の期待度は高いわけで、期待が高い分、学校も子供も、大多数はそれに応じるものです。特に、私立は、評判と成果で、応募数も変わる、つまり、収益にも関わるので、このような状況時の財源投入、先生達の気合も、変わってくるものです。
さらに、選抜制(グラマー)公立となれば、自分たちが働いて、3割以上支払っている税金で賄われるわけですから、そこに行かせたいと思うことは、向学心の高い子供のため、または、教育に重きを置く親にとっては、当然と言えば当然かもしれません。
こうなると、受験のための塾や家庭教師の価値が釣り上げられ、さらには、受験テクニックが先行していく。そのおかげで、受験させる側の問題も、差をつけるためにさらに、難しく、又は、テクニックでは溶けない問題となっていく…という事がおきているのかな、と思うわけです。
イギリスの中学受験には、基本英語と算数、パズル(Non-Verbal Reasoning)意外にはないようになっていて、さらに、算数は、テクニックで解ける場合が多いので、比重が英語より低い場合が高いわけですね。
英語でも、意見、Creative Writing(創作文)を書かせるもので最終試験にするところもあり、テクニックだけでカバーできない物で決められることがあります。読書の質と量がものを言うところがあります。
クラッシックな児童書から、現代の良書、科学、社会に通じるノンフィクションも読んで、理解し、考えられている必要があります。つまり、家庭での会話も大事になります。
算数でも、答えが何通りかあるもの、つまり、設定を考え出すものも出されることがあるようです。「もし、高さが同じなら…、違うなら…」「このサンプルをとった時間の間に、より高くなったか、低くなった可能性がある」というような、図や統計から推測し、文章で説明する力も求められます
イギリスの受験事情については、また、別途で書きたいと思っています。
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