イギリス学校事情 其の2
イギリスと言う国は、日本と比べれば個人主義です。ですが、そこには、やはり嫉妬や羨望が見え隠れします。
裕福層は嫉妬や羨望を受ける側。ですが、あまりに違い過ぎて、羨むところにいないかもしれません。
中流階級には、嫉妬や羨望を受ける側になりたがる人も多い。つまり羨望をする側とも言えます。もちろん、人によることは間違いありません。
労働者階級と言われる人は、嫉妬と羨望、諦め、開き直り、死にそうな思いをせずに生きていけることだけでも喜びという場合もあり、一番感情が渦巻くところ、と感じられます。
この層の子供は、良い公立学校があるところにもいます。
公立の選抜式ではない学校は、自宅から学校までの距離で入学順位がほぼ決まります。(公立でも、宗教がバックグラウンドの学校もあり、その場合は、宗教が第一、第二に距離が優先順位に影響します。)
*選抜式公立の志願については、また後に書きたいと思います。
また、やはり、環境が子供の教育に大きく影響するので、貧困層で、生活補助を受ける人達が住める場所は、各町村に散財しています。こうすることで、学校環境では、より家庭環境から脱却できるようにいろいろな層を混ぜられ、環境の悪い人でも、良い人と一緒に入られることで、悪循環を断てるような状況を作り出しているのです。
公立学校では、通常、
1.兄弟枠
2.家から学校までの通学の長さ
の2つで入学の有無がきまります。学区は特にありませんので、親が子のために選択し、1月に、親は希望校を最大4校入れて応募します。締め切り後、役所が、兄弟がすでにいるかどうか、自宅の所在地確認、距離等を調べて、3月に発表となります。
ですので、9月くらいから12月くらいまでに、学校は、Open Dayと言う日を作り、入学希望の親へ学校で、いろいろな案内、Q&Aをしてくれます。子どもたちがいる時間帯にやっているので、子どもたちの授業の様子を伺う事もできます。
いろいろな都合(私立入学、引っ越しなど)で、入学が決まっても、別の学校を選ぶ場合があるので、ウェイティングリストに入ってしまうと、入学ギリギリに第一希望校に入れることもあります。ただ、このウェイティングリストも、途中で、より距離の近い人達が入ってくる場合があるので、ドキドキものです。
小学校には、KS0ー2の3っつのステージがあるため、学校によっては、
Infant School (KS0-1 Reception-Year2)
Junior School (KS2 Year3-6)
に同じ学校でも別れていることがあります。おそらくは、これが昔はスタンダードだったのだと思われます。別れずに、ReceptionからYear6まであるところもあります。
国内の受験についてです。
小学受験
小学受験は、私立に入る場合必要となります。
小学校も、いくつかのステージに分かれているので、最初のKS0ー1(ReceptionーYear 2)までは、公立で、KS2(Year 3-Year6)までを私立にすることもあります。ですので、家庭教師をつけたり、塾に行かせたりする親もいます。私立に入っていて、ある程度の成績を収めていれば、中学に受験せずともいけるので、小学受験を最初から目指す場合もあります。
中学受験
同じように、中学受験 (11+: eleven plus)もあります。Secondary では、Year 9から受け付ける(13+: thirteen plus)ところも私立ではあります。13+がある理由は、中学では、最終学年までに、GCSEという全国統一試験があり、Year 9から、GSCEに向けての勉強に集中するから、の模様です。
ですので、中学によっては、一般教科を学ぶことは、Year 7-8だけであったり、Year 7-9であったり、色々です。中学によっては、GCSEの選択科目に必須科目を設けているところもあります。点数が取りやすいからだったり、専門の先生がいるなど、様々な理由からです。
GCSEで受けた科目しか、A level(大学受験のための全国統一試験)を受けられないことが多いため、ある程度中学から、何を将来勉強したいか、何をしたいか、を考える切っ掛けを早いうちに上げるのも大事と言われますが、ヨーロッパでは、年齢差別が許されていないので、進路変更のために、1、2年ほど勉強する場合もあります。
GCSEは学校に所属してなくても受けられます。海外の人がイギリスで仕事をする時、職によっては、GCSEで英語、算数などの教科で特定のレベルをとっていないとならない、という、応募条件がある場合があります。
高校受験
高校受験は、GSCEの結果で決まる場合と、各学校の入試、面接がある場合があります。
大学受験
殆どの場合、A Levelの結果で決まりますが、面接がある場合もあります。
まだ、高校、大学受験については、調べる必要がないので、今後、書いていきたいと思います。