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乳がんとわかってから、読んでよかった本や助けになった本のリスト

乳がんとわかってから、がんに関しての本にたくさん手を出した。そのなかで、読んでよかった本をまとめておこうと思う。


がんへの理解を深める

タイトルの通り、最初にこれを読むことをお勧めしたい。がんという病気は、身近ながら、誤解も多い。私自身身近にがんの人が多いながら、たくさんの誤解をしていた。1つひとつ、やわらかく丁寧に説明してくれるので、安心して病気に向き合おうという気になる。


がん治療やがん研究の拠点である国立がん研究センター研究所編で、個人的に最もお勧めしたい本。告知されてからすぐだと、少し専門的な話も出てくるので頭に入りにくいかもしれない。なので、少し気持ちが落ち着いてから読んだ方がよいと思う。頭で納得できるので、より冷静にがんとつきあっていこうという気になれる。

Amazonのレビューで「この本には目新しいことは書いていない」と書いている方がいて、手に取るのが遅くなってしまったが、がん初心者の私にとっては目新しいことだらけで、同じようにあまり知識がない方は、いろんなものに手を出して出所のあやふやな情報に触れるよりも前に、この本を読んでおいた方がいいと思う。


乳がんの原因から、再発の治療まで、患者が知りたいことが網羅されている。先生の説明がわからなかったり、質問しそびれたりしても、この本を見れば知りたいことは大体書かれているので(説明がものたりない部分もあるけれど)、できれば手元に持っていた方がいいと思う。


体験談を参考にする

著者の体験記に加えて、アンケートに協力した100人の方のデータが載っているので、かゆいところに手が届くというか、知りたいことが大体網羅されている。本の帯に書いてあるように「たくさんの仲間がいる」という気になる。治療の段階に合わせて、何度も何度も開いている。手元に一冊あると安心できると思う。


いくつも乳がん体験記を読んだけれど、一番「おもしろ」かった。というのは、著者の松さや香さんは編集者で、文章がうまいので、まず読み物としておもしろく成立している。そして、個人の体験談などでふわっとオブラートに包んでしまうようなことも、かなり赤裸々に書かれているので、乳がん治療の、特に若年性乳がんの方にとっては、とても参考になる体験記になっていると思う。最後、登場する彼氏の浮気と態度がひどすぎて失笑したが、それも逆に読み物としておもしろい。たしかに自分の彼女や奥さんが乳がんになるとオロオロする男性の気持ちもわからなくもないなあと、思ったりも。


生活習慣を改善する

生活習慣の改善のためには以下の2冊をお勧めしたい。

なんどかnoteでも紹介しているが、がんになる原因から、がんを予防する生活習慣まで、非常にわかりやすく、参考になる情報も多い。末期がん患者の在宅医療や補完的な代替医療に取り組んでいる医師ならではの統合的な視点が参考になる。


末期がんから劇的に寛解した100人以上へのインタビューや、劇的な寛解についての医学論文を1,000本以上、質的分析の手法で分析し、ほぼすべてのインタビューに登場する9項目を導きだしたものについて書かれている。多くのがん体験記などでも引用されており、できれば目を通しておいた方がいいと思う本。


病理診断について知る

がんかどうかというのは、最終的には病理診断によって決まる。では、その病理診断ってどんなことをやっているのか?ということを知りたくて読んだ本がこちら。

実際に病理医の方が書かれていて、病理診断というのは、意外とアナログというか人間の判断によるんだなということがわかる。それだけ病理医の責任は重く、経験がものをいう現場でもある。

私は自分の病理診断の結果を告知されたときに「核グレード3」で「顔つきが悪いタイプ」と言われて「なんだそれ?」と思っていたが、そのあたりについてもしっかり説明があるので、この本を読むことでそういうことだったのかと得心できた。


病気が現れた意味を考える

最後に、病気をどのように受けとめるかということに関して。

『夜と霧』の著者、ヴィクトール・E・フランクルが、根本的な意味での、病気との向き合い方を、やさしい語り口で教えてくれる。病気に限らず、私たちはなんのために生きるのか、苦しみとどう向き合ったらいいか、ということを深く考えることができるので、病気にならずとも、何か苦しいことにぶつかったときこそ、手にとってほしい本。


ドキュメンタリー番組もぜひ

あと、ドキュメンタリー番組は映像で観ることができ、かなりリアルに参考になるので、本が苦手な方などは、見られるなら見ておいた方がいいのではないかと思う。

以下は、NHKオンデマンドで観ることができる。

〇昭和大学の乳腺外科医・明石定子先生

乳がん患者とつきあっていく医師の側の事情を知ることで、患者としてより自身の主治医とちゃんとつきあっていきたいし、いこうと、思える。


〇矢方美紀さんの乳がんダイアリー

NHKで2回、ドキュメンタリー番組が放送された。20代、30代の若年性乳がんの方には、大いに参考になり、励まされる番組になっていると思う。


〇がん研究会有明病院・乳腺外科医の大野真司先生

以前Amazonプライムビデオで見たのだけれど、今は観れなくなっている。「情熱大陸」の過去放送がどこかで見られるといいのだけれど。


以上、ごく簡単なコメントのみで恐縮ですが、少しでも参考になればと思います。コメントが走り書きみたいになってしまったので、またどこかで書き足そうと思います。



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大前みどり
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