ケモブレインなんだろうか?
昼食後、歯磨きや洗い物を終えると、出かけるまで30分残っていた。何か返事をしてないメールがあるんじゃないかという気がしてGmailを見たら、あった。大事なメールが。法人の決算関係で、税理士さんに返信をしなければいけなかった。しかも、急ぎで提出しなくてはならない書類もある。
そこから家を出る前に、税金関係の、間違ってはいけない書類を準備して投函するために封筒に入れた。さらに、夕方から雨が降る予報なので、ベランダの洗濯物をしまう。するともう家を出なくてはいけない時間になっていた。
「書類をポストに投函するの、絶対、ぜったい忘れないぞ!」と思いながら駅に向かう。ポストに入れ忘れて、何日も鞄の中に入れて運んでしまったことが幾度となくあるからだ。
駅について、郵便物をポストに入れようとした瞬間、「あれ?なんか違うな」と違和感を感じた。手を止めてよくよく考えると、封筒に切手を貼っていなかった。これじゃ、投函しても戻ってくるだけじゃん。あぶねーと思いながら、駅の中のコンビニに行って切手を買い、レジのカウンターで、切手を貼るときに使うスポンジで水をつけて貼らせてもらい、また駅の外に出てポストに投函した。
乗る予定の電車には間に合うので、まあよかったと思いながらホームに降りた。ベンチに座ろうとしてすぐそばの自販機を見たとき、「あ!」と思った。
出かける前に用意しておいたマグボトルをリビングのテーブルに忘れて来た。あーあ、せっかく準備したのにと思いながら、ホームの自販機でお茶を買った。
ベンチに座ってお茶を飲みながら、「帰りに買うものは~」と考えていたら、また「あっ」と。
持っていくの忘れないようにとソファーの肘置きに置いておいたエコバッグをリュックに入れ忘れた。
3タテだ。
致命的なミスというわけじゃないが、小さなミスが続くと「くうう」となる。「まったく私ったらほんとにドジなんだから」と、いつものように苦笑して済ますこともできるが、最近うすうす思っていたことが気にかかる。
「これって、ケモブレインなんだろうか?」
ちなみに、抗がん剤の治療(化学療法)のことを「ケモ」といいます。
海外の医療ドラマなんかで、「キィェーモゥ」とか言われているあれです。
chemotherapyから来ていて、日本の病院でも普通に使われている言葉のようです。
ケモブレインとは、
「ケモブレイン」は、 抗がん剤治療の間、もしくはその後に、記憶力、思考力、集中力が一時的に低下する症状です。 この症状にはまだ、その原因や対処法が解明できていません。
聖路加国際病院の冊子より
わかりやすい症状としては、忘れることが多い、パッと名前が出てこない、複数のことを同時にできない、考えようとしても頭がぼんやりする、などがある。
名前が出てこないのは特にひどくて、知っている人の名前も出てこない。考えるのも時と場合によって難しく感じる。治療をしながらバリバリ仕事をしている人なんかはものすごく大変なんじゃないかと思う。
「ケモ」が終われば少しは回復するだろうから、あまり気にせずのんびりと過ごそうと思っているけれど……。
もしかしたら、最近、私のnoteの文章が下手になっているのは、そのせいかもしれない。
(え? それは元からでしょうが と言いましたか?笑)
でもまあ、今日、電車の中でkindleの『鳩の撃退法』を読んでいて、行きも帰りもあやうく乗り換え駅で降りそこねそうだったのが、ふと気づいてぎりぎり間に合った。それだけ本に集中したり、とっさの判断をしたりなどができているわけなので、やっぱり今日の3タテは、もともとのそそっかしさである可能性が高いと思われる。
という、私の話はよしとして、まわりにがんの治療中の方がいらっしゃる場合、そういうこともあるんだなーとご理解いただくためにも、上記に引用したこの ↓ 冊子、パラパラっとお目通しいただけるとうれしいです。
『ケモブレインの謎を解く』 by聖路加国際病院オンコロジーセンター
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