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『宝くじ魔法学校』 #毎週ショートショートnote【受験編】

「はじめ!」
のかけ声とともに、会場に集められた受験生達が一斉に問題用紙を開く。

 大学入学共通テストと呼ばれるようになって久しいが、今ではマークシートの代わりにスクラッチ方式が導入されている。だから受験者は用意された削り棒を使い、答えとして選んだ番号を削る。

 削れるのは一問につき一ヵ所のみ。削った所が正解ならその問題の配点が、間違っていたら0の文字が記載されている。もし一問につき二ヵ所以上削ってしまえば配点は0だ。

この方式の導入により、受験生は合格ラインに届いているのかどうかがその場でわかるようになった。

ただしこの解答法には抜け道がある。
宝くじ魔法学校に通って透視能力を身に付け答えを探し当てるのだ。私もそのために必死で透視能力を磨いてきた。

だから失敗するはずは…「今透視されてましたね、退場してください」



 透視対策として、人の心が読める試験監督が配置されるようになったと知ったのは会場から摘まみ出された後のことだった。


 宝くじを自分で買ったことはないんですが(私は専ら当たり確認係。)、スクラッチ式やマークシートのように数字を塗り潰すものもありますよね。
 私自身が学生だった時、試験でマークシートを塗るのがめんどくさ~いと思っていました。(最初は丁寧に塗り潰すんですが、だんだん疲れて雑になってくる(笑))だから、マークシート用に穴の空いたファイルを開発できないものか、真剣に考えたこともあります。(残念なことに、私は粒々恐怖症なので断念したけど😱😱)
 でも記入法がスクラッチ式なら楽しいかも!(自分が削りたいだけ疑惑。)ということでこんなお話になりました。(でもマークシートの記入ズレよりもスクラッチの削りミスの方が打撃が大きそう。修正不能だもん……)
 そして宝くじ魔法学校は予備校みたいなものと思っていただけたらわかりやすいかと。(予備校の歴史もなかなか読み応えがありますよ。ただそれが言いたかった。)

 毎度のことながら、あとがきが長いし、こんな話書いといて言うのもどうかと思いますが、私は受験生たちを全力で応援しています! 受かれ~! と念力送っておきますね。(カンニングと透視は禁止やで!)

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