『生き写しバトル』 #毎週ショートショートnote【一戦目】

　この世は戦場だ。推薦枠を勝ち取り、第一志望の大学に入ったかと思えばすぐ待ち構えている就活。

私が目指す職種は学歴はもちろん、容姿も問われる女子アナウンサー

まず書類選考に通らねば、スタートラインに立つこともできない。バイトしながらアナウンススクールに通っている私にはプロに写真を頼むほどのお金はない。

そんな時、耳にしたのが生き写しバトルという証明写真ボックスだ。

心から求めている人の目の前に現れるという眉唾物ではあったが…

何度も発声練習した帰り道
まるで私を呼び寄せるかの如く煌々と輝きながらそれはあった。

中は普通だが使い方が特殊だった。スマホから実際にいる友人や芸能人の顔の好きなパーツをそれぞれ選び、福笑いのように並べていく。

知的さと愛嬌を兼ね揃えた完璧なルックス。
気のせいか私自身も生き写しのようだ。
これなら…と私は勝利を確信した。

　その夜、私が奪った顔のパーツの本来の持ち主が皆殺されたとの報道を知るのは翌朝のこと。

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　新入社員さんと出会う機会がありこれだ！　と思ったからこれになりました。ホラーですね。どこかで聞いたことがありそうだけど、それもまた生き写しなのしら？


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