ペーター!(花束が立ちました)
ファンタジアってディズニー映画を見るのが好きです。
信じて毎日ちょっとずつ愛をあげると、
花束も他の生き物やあの箒と同じように、立てるようになります。
こうです。
これは現師匠のトビマウスの作品。色をパステルの強弱で統一し、高低差をつけることで花が開くゆとりもあります。
実際に、彼は世界中の花束選手権(そんなのあるんだ)や様々な大会の金賞を獲得し、メルケル女史にも花束をプレゼントしている、ドイツフロリスト界のスーパースターみたいな人です。
昨年の今頃、花の経験がゼロだった当時の私は、野原で少年がお母さんに摘んできたような花束が作れました。
入社3日目くらいにプロとしての花束の作り方を彼から教わります。
彼の手によって選ばれては、然るべき場所に帰るかのようにキラリと置かれていく花と葉っぱたち。
そして目の前でさらさらと美しく伸びやかに形作られていく見たこともないサイズの花の立体作品!
しばらくしてこの高さ60-70センチくらいの1万円くらいする花束はできあがり、最後には一人で立ちました。
いやー、感動した!
(これなんだっけ)
すごいものを見た。
でも売れんのか?と思ったのも束の間、五分後にそこに花束はありませんでした。
やばいところにいるな。
憧れってこういう気持ちだったかもって思うくらいに寂れていた私の心は バリっとなんかが剥がれて揺れます。
花束が立つって、かっこよすぎる。しかもなんか小慣れた感じで立ってる。
そんな感じで私は魔法使いの弟子になった気分。あれもこれも、出来ちゃうんじゃん?ってもうわくわくしちゃう。夢が広がる。でも実際はバケツで水ばっか運んでたからまだあの増殖していくホウキ役。
私なりのスタイリッシュでかっこいい花束をつくる。なんならいっそ花屋イコール男子の憩いの場にしてやろうじゃないか!っていうか、私、もう花束作るのが楽しみすぎてしょうがない。
「なんとなくいいな。」で音楽を聞くように、なんとなくいいなって花束。を。
そんな憧れを抱き、箒はミッキーマウスのもとで一年修行をした。
立つんだぜ!
私はもう箒じゃなくて魔法使いの弟子。笑。
中心に芯となる花があること。回しながら全体のバランスをまっすぐ見て花をさしていくこと。
当たり前だけどこれが大事。あと、考えないこと。
自立していて、新しくって、キャラクター濃いめ。
花屋の仕事は立ち仕事の浮腫みでかなり身体にくるけど、最高におもしろいです。
ちょっと待て。ってことは、
自立するのには愛、
斬新さには勇気、
キャラクター濃いめ(個性を生かす)には、思いやりと自信と優しさ
が必要なのねぇ。とか考える。
フゥン、子育てみたい面白いなって思って、
え、じゃあ次は歩くってそれはどういうこと?
ってなったよ。
モッピー (モップじゃん、、