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Hello, Flattmate!|プロダクトデザイナー hal(@hrtnde)

新しくFlatt Securityにジョインしたメンバーを紹介する"Hello, Flattmate!"
Flattmateは、"flatmate"(同居人)をもじって、Flatt Securityのメンバーを表す愛称です。今回ご紹介するFlattmateは、2024年10月に入社したプロダクトデザイナーのhal(@hrtnde)さんです。「デザイナーとしてのキャリア」や「グローバルを志す理由」について、7年来の友人かつ自身もデザイナーである執行役員CCO(Chief Creative Officer)の豊田(@toyojuni)がインタビューしました。


自己紹介

2024年10月に株式会社Flatt Securityにプロダクトデザイナーとして入社しました。昔からビールが大好きだったんですが、アルコールを摂り過ぎると体に悪いのでは?と思い、色々あってコーヒーに目覚め、今ではコーヒーの焙煎もやってます。結局、ほぼ毎日ビールもコーヒーも飲んでるので嗜好品が増えただけでした。

UXに強みのあるデザイナーというキャリアをフリー株式会社で確立

—— そもそも我々っていつ初めて出会ったんでしたっけ(笑)。

2017年ぐらいの、UI Crunchみたいな当時盛り上がっていたイベントが初めてじゃないかなぁ。大学3年生から4年生に上がるタイミングで。あの頃学生だった同世代のデザイナー仲間は結構いますよね。

hal、豊田を含む3人の飲み会の様子
当時からのデザイナー仲間との2019年の写真。
左がhalさん、右が豊田

—— 懐かしい......。そんな7年来の友人と今一緒に働けていることは非常に感慨深いですが、改めてここまでのデザイナーとしてのキャリアを教えてください。

大学1、2年生の頃は自分に何が向いているのかを模索するために色々なことに挑戦していました。それこそセールスとか、メディアのライターとか。そんな中とある会社でPhotoshopの使い方を教わることがあり「デザインって面白そうだな」と感じたのがデザイナーキャリアのきっかけです。

そこからWantedlyでデザイナーインターンができる会社を探し、最終的にご縁があったのがクラウド会計ソフトのfreeeを開発するフリー株式会社です。2016年のことで、当時大学3年生になったばかりの4月だったと思います。そのままインターンから新卒入社し、2024年の9月にFlatt Securityに転職するまで、8年半在籍していました。

また、現在公用語が英語のShisho Cloud開発チームで働いていることに繋がりますが、フリー在籍時にデンマークのコペンハーゲンへ短期留学に行ったり、「Design Matters Tokyo」というグローバルコミュニティ・カンファレンスのスタッフをやったり、英語を軸にした個人的な挑戦もしていました。

—— フリーさんでの在籍が非常に長いですね。いちデザイナーとしてフリーさんはUXリサーチだとかの手法・体制に大きな強みがある組織だと認識しており、halさんもそのようなスキルセットを体得してきたと思っています。

実際に同期からも「お前は一番に辞めそう」と言われていたんですが(笑)、マネジメントに挑戦したり、グローバルチームが組成されたりと常に新しいチャレンジがあったので腰を据えることができました。

UXデザインについて学べたのもその通りだと思います。リサーチして、要件定義して、ディスカッションして、最後にUIデザインがあって......「何を作るか」を決めるところからがフリーでのデザイナーの仕事でした。UIデザインをしている時間は全体の1割以下なんて時もあったと思います。フリーの成長期に身を置いていたので、中途入社でUXリサーチのノウハウを持つ方がUXデザインの文化・教育の仕組みを組織にインストールしていく過程を間近で見れたことは、重要な経験だったと思います。当時は「ちょうど良いジュニア人材」だったので、いろんなプロジェクトに突っ込んでもらえましたし(笑)。

クッションの上に寝そべりながらPCを操作している4人の新卒メンバー
フリー社の新卒研修でセキュリティのワークショップを合宿形式で実施した時の様子。
一番右が6年後セキュリティプロダクトのデザイナーになるとは想像もしていないhalさん(出典

キャリアを振り返って思う、プロダクトデザインの適性や学び方

—— でもそうしたUX重視のデザインの面白さって、それこそPhotoshopを学んだ時に感じたであろうデザインの面白さとは違う気もしますが、どうなんでしょう。

もちろん、UXデザインを実務にしてみて性に合わないと感じて辞める可能性はあったと思います。それでも、デザイン実務を始めたかなり初期の段階で「ユーザーを想定して逆算して体験や訴求を考えて......」といったデザインのプロセスは、ライターをやってた時に想定読者を意識して文章を書いていた作業に通ずるものがあるし、美大ではなく総合大学出身の自分でも強みを持てるし、面白いと思ったんですよね。

その上で、ユーザーへの提供価値を重視してものづくりができるフリーという環境に身を置けたのは運が良かったなと思います。

—— 一応これは弊社のデザイナー採用を見据えた記事にすると思うんですが、そうなるとキャリアアップを目指すデザイナーはUXリサーチ手法をカチッと学べる大きな会社に行くべきという話になっちゃうんですかね(笑)。

逆にリサーチのやり方は後からでも学べるものだと考えています。それよりも、一種の「タフさ」みたいなものが大事だと思っています。厳しい環境の中でユーザーに向き合ってものづくりを実践していく。そのようなフェーズを経てから確立された手法みたいなものを学んだ時に「ああ、自分がやってたことはUXリサーチだったんだ」と感じられれば、それでいいのではないかと思います。

でもそう考えると、自分が泥水を啜ってでも粘り強く実践したいと思える、共感できる事業を見つけられるかは大事ですよね。

—— 自分も創業以来7年半実践に取り組んでいる”泥水”サイドなので共感できます。

グローバルで通用するキャリアを見据え、エンジニア向け事業 & 公用語英語のShisho Cloudチームへ

—— いち友人としての視点として、halさんは突然英語の勉強を始めて、短期留学したりグローバルコミュニティに飛び込んだりしていた印象です。だからこそ、多国籍・英語チームのShisho Cloudチームに誘ったわけですが、英語を軸にした挑戦の背景を教えてもらえますか?

学生時代から英語を使って活動することへの漠然とした憧れはありました。でも、ちょっと頑張ってすぐやめちゃうみたいなよくある感じで。

大きな転機は、現在ユーザベースさんでスピーダ事業執行役員 CDOを務める平野友規さんのデンマークへの留学の話を聞いたことです。それがめちゃくちゃ面白くて、「自分も2年後には留学するぞ!」と決意し英語を本格的に勉強し始めました。その中で、2019年の夏には1週間の短期留学にも行きました。しかし、長期留学の準備も着々と進めていたところでコロナ禍に突入し、世界中がロックダウンになり......計画は一度頓挫することになりました。

その後、フリーでグローバルチームが組成され、そこにジョインすることができました。そのチームでの業務は英語力の大きな伸びにつながりました。みんな飲み会も大好きなので、飲み会英語も身につきました。飲み会英語が上手くなったかはわからないですけど、英語で話すことへの恐怖心みたいなものはなくなりましたね。

壁に貼っているたくさんの付箋を眺めるグループ
デンマークのコペンハーゲンへ短期留学した時のワークショップの様子

—— コロナ禍が重なったのは本当に不運でしたね。転職に至るまでの経緯も教えてください。

フリーにネガティブな感情はないですが、自分の次のチャレンジは社外にあるなと感じていました。ちょうどそのタイミングでtoyojuniからお誘いのDMをもらったのがきっかけですね。将来グローバルな環境で働くことを視野に入れたキャリアアップをしたいと考えていたので、英語で開発しているチームは魅力的でしたし、ご飯に行ってみたらCEO井手さん(@niconegoto)もCTO米内さん(@lmt_swallow)も面白い人だったので、とりあえず選考に参加しました。

—— 偶然にしては良すぎるタイミングで声をかけたなと自分でも思います(笑)。選考を通してどのように感じましたか?

選考課程の中でYoshiさん、Andrewさん、Chenさんと話す機会があったのも良かったですし、何より『1day体験入社』という最終ステップが会社や事業ドメインの理解のために重要だったと感じます。

体験入社ではShisho Cloudのプロダクト改善のためのワークを実施しました。その中で、セキュリティドメインにデザインで貢献できるということを強く実感しました。Shisho Cloudはデザイナー不在の状態でも一定使いやすいとの評価を得ていましたが、自分目線ではまだまだやれることがあるなと。

※編集注:Flatt SecurityにはデザイナーとしてCCO豊田(@toyojuni)が在籍していますが、プロフェッショナルサービス事業部長のミッションに集中するためプロダクトのデザインは開発チームに一任していました。

また、自分は体験入社のおかげでこのドメインに興味を持つことができましたが、一般的にはセキュリティドメインに挑戦するデザイナーは少ないだろうとも同時に思っています。これは、自分の市場価値にダイレクトに貢献します。将来グローバルに出る時に自分の英語力がネイティブレベルではないことはハンディキャップになりますが、セキュリティのような世界的なマーケットが存在するドメインでの専門的経験はそれを補完する武器になると考えています。

—— 非常に共感できますが、デザイナーにもっと興味を持って欲しいというジレンマがあります。セキュリティ自体も面白いけど、まず弊社は「エンジニア向けサービス」を提供していると認識してもらえたら嬉しいですね。世の中のソフトウェアエンジニアの生態系を理解し、そこに向けた体験を作っていくというミッションだと理解してほしいというか。

そうですね。現状、Shisho Cloudのプロダクトデザインのためにはユーザーである「プロダクト開発に携わるエンジニア」について理解する必要がありますが、同時にデザイナーである自分自身もそのようなプロダクト開発チームの一員であるわけです。自分はフリー時代も会計や労務といったドメイン知識の獲得に努め、日本でその領域に最も詳しいデザイナーになれたと感じています。Flatt Securityでも当然ドメイン理解に努めますが、それが自分のプロダクトデザイン業務に活きてくるのは、ある種の「おトクな」話だと思います。

FigJamにユーザーフローや画面繊維図などが書いてある
『1day体験入社』のアウトプット

—— キャリアアップの観点以外で入社の決め手になったものはありますか?

オファーレターに選考に関わったメンバーからのメッセージが添えてありましたが、「あんなにロジカルな米内さんがこんなエモいメッセージを書くんだ」と思いました(笑)。グッときましたよ。

顧客との対話から自らデザイン改善の実装まで、入社1ヶ月で八面六臂の大活躍

—— このインタビュー実施時点では入社1ヶ月ですが、1ヶ月とは思えない活躍をしているなと側から見ていて思います。入社後の業務について教えてください。

まず、大量の商談に同席しました。これは顧客理解だけではなく、営業の皆さんが使う用語を理解することにも役立ちます。自分はエンジニアではないので全てを理解をするのは難しいですが、「ここまでを理解しておけばいい」という線引きが営業の方を見ているとわかります。会話の中でわからなかった単語をリストアップし、ChatGPTに小学4年生でもわかるように解説してもらい、学習していきました。

サービスのどのような強みがお客さんに刺さっているのかも段々わかってきます。入社3週間ほどでタイミングよく大規模展示会があったので、自分の言葉で来場者の方々に繰り返しサービスを説明し、PDCAをガンガン回しました。その過程で、サービスのベストマッチ顧客の属性も言語化できるようになってきます。そこで、チーム内での顧客像認識の一致が気になったためペルソナの作成を進めました。ペルソナをベースに議論することで、機能開発の優先度が決めやすくなったと思います。

他にも、ヘッダーナビゲーションのデザインに課題がある状態だったため、自分で改善案を実装しました。

情報セキュリティEXPOでShisho Cloudブースの前に立っているHal
展示会ブースの様子

—— 凄すぎる。この内容だけでブログが書けそうですね。開発チームにジョインした感想はどうですか?

完全なるエンジニアチームの中にデザイナーがポツンと一人という状況ですが、それは慣れたものです。コペンハーゲンでの短期留学でも、メンバーの国籍も職種もバラバラな中、当然多様な意見が出るわけですが様々な手法を駆使して意見をまとめていきました。エンジニアとデザイナーの目線の違いを揃えていけていると感じますし、わからないことはわからないと伝えることで、ぴざきゃっと(@pizzacat83)さんのようなチームメンバーが先回りしてサポートしてくれることもあります。

長期のプロダクト理想像を描き、グローバルへ   

—— 最後に、そんなhalさんがこれから目指すところを教えてください。

私はグローバルで様々な経験・キャリアを積んだ人と話すことが面白く、好きです。Figmaのカンファレンス「Config」に現地参加した時も、「Design Matters Tokyo」のスタッフをしている時も、やはり同じように感じました。

そのような特性を活かして、インクルーシブなプロダクトデザインに貢献したいと思っています。前職のフリーではアクセシビリティを重要視する文化があり、私自身も多言語対応機能をリリースするため社内ムーブメントを起こし、自分で実装して機能リリースしましたが、国内という特定のマーケットの中でマイノリティに価値を届ける取り組みがビジネス目標とコンフリクトしてしまうこともあり、苦労があったのも事実です。例えば、多言語対応をはじめとしてNetflixのような企業はインクルーシブなプロダクトデザインを実現できています。自分もグローバルマーケットへ価値を届ける活動を通じて、そのようなチャレンジをしたいと思います。

また、入社1ヶ月ということもあり、今はShisho Cloudの改善においても意図的に短期で効果が出そうなポイントだけに取り組んでいますが、グローバルの競合も参考にしつつプロダクトのあるべき姿を描き、逆算思考で長期的な改善にも取り組んでいきたいですね。

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