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【つみき】0603学校×ICT×業務改善

この記事は、子育て教育コミュニティ『つみき』の提供するイベントレポートになります。

イベント概要

【教育DX】『学校×ICT×業務改善』
~今すぐ!導入できるシステムCOCOO(コク―)とは?~

ゲストに、黒田千佳さん、齋藤浩司先生をお招きし、ICTや働き方改革、先生の本来の役割を考えるきっかけを提供します。

2021年6月3日(木)21:00~22:00

オンラインで開催し、料金は無料です。

申込みはコチラ⇒盛会に終わりました

ゲスト①黒田千佳さん

黒田千佳さんは、株式会社137の代表取締役、事業構想大学院大学特任教授を務める。また、本イベントの中で紹介するCOCOOの開発者でもある。

株式会社137とは、『社会課題を解決する事業を生みだし未来へつなぐ』を経営理念とし、オープンイノベーションを推進し、未来へ繋ぐ新たな社会的・経済的価値の共創を目指している。また、137億年前の「ビックバーン」から始まった宇宙の営みを絶やさぬようこの地球とそこに暮らす生命の物語を未来へつなぐクリエイティブカンパニーとして社会課題を解決する事業やサービスを生みだし続けていくことを目指している。

2011年3月の東日本大震災をきっかけに、社会課題の解決と新たな社会的・経済的価値の創出を目指し、2012年4月、事業構想大学院大学に入学。岩田修一教授の師事のもと、世界の公共財として災害に備える「Save the Baby プロジェクト」立ち上げる。 Save the Babyの機能の一部を株式会社137として横浜市金沢区へ災害情報伝達システムとして企画提案を行った。

COCOOとは、「50年前から変わっていない学校と保護者のやりとりを変えたい」という黒田さんの信念のもと、「誰一人取り残さない」をテーマに、社会課題の解決に向け、人間中心設計の事業構想と世界で通用するシステムサービスデザイン設計、そこに最適な技術を生かし、新たな社会的・経済的価値を創出するプロダクトやサービスを生み出し続ける、という弊社の企業理念が込められたサービスである。

《COCOOの由来》
創業者が事業構想の実現に向けアドバイスを受けていた中、企業理念を聞いてくださった先生方が、存在の本質としての「無限の知恵」と「慈悲が収まっている蔵」を表現する「虚空(コクー)」という言葉をサービス名にしてはどうかと提案くださいました。
いつか、社会課題の解決につながるサービスを提供できるようになった時には、サービス名をCOCOOとしよう!と決めてから、3年あまり。ようやく、この名前をつけられる事業構想とサービスが生まれるところまでたどり着きました。
3つの機能
・欠席連絡(電話/Web)、出席簿自動作成
・学校連絡 自動送信・自動返信
・学校行事 カレンダー共有

ゲスト②齋藤浩司先生

横浜市立鴨居中学校校長を務め、2019年4月からCOCOOを導入している。

「ICTを活用してよりよい社会や安心安全な環境を作ること、保護者と学校がしっかり情報共有をできることが大事」と、COCOOへの期待を語っていたそうだ。

上記サイトからもアクセスできるが、齋藤校長のメッセージを聞くことができる。

レポート

〇実際の声

欠席連絡をプッシュダイヤルを入れることで、出欠席連絡を行うことができる。欠席理由や遅刻理由までダイヤルで登録することができるのだ。

導入にあたっては教育委員会から依頼を受け、平成30年2月から導入を受け、現時点では100%の保護者が登録しているのだそうだ。職員室の大画面をみて、出欠連絡を行えたのだという。始めた当初には80%以上の保護者が登録してくれたのだそうだ。令和元年度からは100%の保護者から理解を得られたのだという。

職員集団の特質として、ICTを活用することが可能であると考え、民間企業と協力をして、端末に不具合が生じたときには民間がすぐにサポートをしてくれたのだという。

学校自身も新しい発想に気が付き、民間から刺激を受けていったのだという。

〇事業構想COCOOと生き方のデザイン

教育コンテンツよりも先生の生き方をよいものにしていこうとしている。

すべてのものごとが、未来を形作っているのだ。

2011年3月11日。東日本大震災をきっかけに、『誰一人取り残さない』ために何かできないだろうか?と考え、がむしゃらに企画書1000本ノックを始めたのだ。

岩田先生から「いつも大胆に!」という言葉をいただき、何か社会に役立つものを作ろう!と思い、災害時にも役立つ『母子手帳』を作成した。電話を用いて記録を残す方法を提供するシステムを開発したのだ。

1.熱意
2.ビジョン
3.具体性

開発したシステムを基にしたものがCOCOOだ。最初は6校で実証検証を行っていき、現場の声を反映したのだそうだ。

今年度は、7月上旬までの申し込みを行うことで補助金が出るために、無償導入することができるのだそうだ。初期導入費として、1校当たり30万円必要になる。利用料(ランニング費用)は生徒+教員数が1000人まで毎月3万円だそうだ。システムを作成している1か月の間に名簿を作成すればよいそうだ。ひな形も用意されているので、導入のハードルは低そうだ。

クロストーク

業務軽減をすることはもちろんだ。しかし、ICT活用を目的としてはいけない。業務軽減だけではない良さがあるのだ。24時間対応を行うことにより、保護者は通勤途中や真夜中であっても、入力を行うこともできるようになっていったのだ。導入してもいきなり広がっていくわけではない。日常から選択肢として導入しておくことで、活用できているのだという。

また、出欠連絡を学校で共有することで、校長や養護教諭との情報共有も素早く行えるのだという。

先生方は真剣に電話での声を聞き取ることの大切さもあるのだ。しかし、学校での回線数が限定されると要点を聞いて対応せざるを得ない。COCOOを導入すると、代わりに電話回線を契約し、本当に電話をすることが必要な保護者が連絡を取ることができるようになるのだ。

もちろん、保護者との連絡を行うことは大切だ。しかし、保護者の隣には子どもたちがいる。電話口の向こうで謝っている保護者の姿を子どもたちは見ているのだ。

「一教員として、話題を提供するためにも提案してほしい。そのとき資料を用意するとよい。」と齋藤校長は語る。費用面は、地域やPTAとの交渉ができるかもしれないということだ。さらに、小中学校で連携を図るとよいという。

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