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「自分のための時間」を持つこと

あまり、明るい話題ではないが、
実は、
キャリアに携わる者であるにもかかわらず、
ここ3年ほど、
職場の人間関係に頭を悩ませてきた。

いい大人になってから
あんなに強烈な悪意を向けられるとは・・・。

「向けられた悪意をどうするか」
ここ3年のテーマであった。

それが、この3月で終焉を迎えることになった。

その知らせを聞いたのは、年末。
突然のことで驚いた。

と、同時に、
かなり「ほっ」とした。

3年前、
この大学に勤務し始めた当初から、
ほとんど基本無視が続いていた。
挨拶も無視。
他にもいろいろあったが、
とても社会人同士の関係ではなかった。

今までの人生で、
そんなに悪意をむきだしにされることは
ほぼなかったため、
(そんなに頻繁にあっても困る)
その都度、どう対処したらいいかわからず、
固まってしまっていた。

この状況を少しでもなんとかできないかと、
「嫌がらせをする人の心理」や、
「合わない人との付き合い方」などを
ネットで調べて、
対策法を自分なりに考えて実践もしたが、
モヤモヤは続くばかりだった。

たまりかねて、
上司に相談した。

すると、
私が思ってもいない言葉が
返ってきた。

「嫉妬されているんだよ」

え、なんで?何に?
よくよく聞くと
「有資格者だから」だそうだ。
あくまで上司の見解であるが。

あとから知ったが、
もう1人、同時期に入った有資格者の方も
かなりキツくあたられていたらしい。

そもそも、
この仕事の採用条件が
有資格者であることだ。

資格を取得した時も
かなり頑張って、時間もかけた。
その資格を維持するためにも
継続学習をしていかなければならないため、
今も、自己研鑽のために
研修や勉強会に参加している。

まさか、「自分の努力」が
嫉妬の対象になる可能性があるものとは
思わなかった。

その話を聞いて
「もし努力をしてきたことが原因なら、もうどうしようもない・・・」
「関係性を構築するのは無理だ」
「これは物理的に離れるのが一番だ」
「そして、上司はあてにならない・・・」
と、いろいろな気持ちが湧き出てきた。

退職もずっと考えていた。
この時も「退職」2文字が
頭の中で行ったり来たりした。

結局、出勤を3日から2日に減らした。

もともとはフリーランスで活動していて、
他の案件もしていた関係で3日出勤だった。
1日減ることで、
収入面の不安はあったが、
こう考えていると
不思議なことに
新しい話も入ってくる。

ちょうど、
他の大学の仕事で声をかけてもらえたので、
ありがたく受けることにした。
(2ヶ所の大学を行ったり来たりしているのは、
こうした経緯からだ。)

2日しか顔を合わせなくなってからも
仕事に支障の出るような悪意が向けられた。

できるだけ自席にいないようにするため、
「自分の仕事だけをしよう」と割り切って
お昼ごはんや事務作業の時だけ、
席に戻るようにしていた。

ところで、
私は、学生と面談をしている時、
「就活は少しでも楽しく!無理しない!」を
モットーにしているので、
学生が自分のことを安心して話せるように、
フランクな雰囲気を作っている。

ある日、
学生とわりとくだけたお話を笑いながらしていたら、
ふとした瞬間、
すごい形相でこちらを睨みつけてきた
彼女の姿が視界に入ってきた。

その時に、
「私が楽しくしていることが、嫌なんだ」と、
ストンと腑におちた。

「嫌がらせを受けた時の対処法」をネットで調べた時、
多くのサイトで、
「一番の仕返しは、幸せそうに楽しそうにしていること」とあった。

悪意に反応して、
悲しい顔をしたり、落ち込んでいたりするのは
相手の思うツボ。

逆に、
「悪意なんか関係ないわ」と反応せずに
楽しそうに、
幸せそうに、
いつもニコニコしているのは、
かなり効果的なのだ。

また、
悪意を向けられたからと言って、
相手に悪意を向けかえすのは
同じ土俵に立ってしまうことになり、
自分自身の価値も下がってしまう。

「挨拶をしても無視するから挨拶しない」ではなく、
「無視されても、笑顔で挨拶する」ほうが
向こうにとって
ダメージが大きいということだ。

頭ではわかっていても、心はざわついていた。
しかし、
あのすごい形相で
こっちを睨みつけている姿を見た瞬間に
頭でわかっていたことが
心も理解した。


「私はなんの落ち度もない。楽しく過ごせばいい」と
少しずつ、思えるようになった。
(それでも、たまにモヤモヤしていたが・・・)
そして、
今日、その悪意からやっと卒業ができる。

今、悪意を向けられて
悩んでいる方がいれば、
言いたい。

「幸せで楽しく過ごしている姿が、一番のダメージを与えられる」と。

もしかしたら、
相手から何か悪意を向けられるような
地雷を踏んだのかもしれないが、
こちらにも幸せで楽しく過ごす権利があるのだ。

悪意を向けられた時の
一番の対処法は
「自分が幸せで楽しくあること」だ。

だから、私は、
日々を笑顔で過ごすために、
どんなに忙しくても
1日の中で10分でもいいから
幸せや楽しさを実感できるよう
「自分のための時間」をつくるようにした。

その時間で、
自分の幸せや楽しさが
確認できた。

それを続けると、
自然に自信も持てるようになってきた。


今日の「自分のための時間」は何をしようか。

まずは、
それを想像し、ワクワクを感じるところから
始めてみるのはどうだろう。

私は、悪意から卒業できた。
だからこそ、
「自分のための時間」は、
自分のために
これからも大切にしたい。

今夜の自分のための時間は
V6が吹き替えをした
映画「サンダーバード」を見ようと思う。

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