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高速学習のためのロケット読書法

仕事がら、色々な業界の知識を高速で学ぶ必要があります。そんな中で、安定した高速学習のための読書法まとめ。

新しい業界のことを学ぶとき、以下のような感じで読書をしています。

ロケット読書のやり方

高速で一般知識を学ぶとき、以下のように本を読んでいます。

  1. 新しい本を中心に、定番本をまとめて買う

  2. 各本の章タイトルと章序文だけ一気に読む

  3. タイトルと序文の共通ワードを抽出してマップ化

  4. 共通して扱われる内容を、優先的に学ぶ

  5. 特定の本だけで語られる情報は、いったん無視

このようにすると、効率よく再現性のある形で、スタンダードな知識を得られます。


読書に「平均回帰」と「大数の法則」を適用する

この学習法は、「平均回帰」「大数の法則」と呼ばれる統計の法則を応用したものです。

平均回帰・大数の法則
試行回数が増えるほど、例外の影響力は減少し、論理的な期待値に近づく

学習インプットを1冊の本に限定すると、学習成果のブレ(ボラティリティ)は大きくなってしまいます。これは得られる情報が、1冊の本のクオリティや、作者の思想に引っ張られるためです。インプットソースが1冊の場合、学習は運ゲーに寄っていきます。

逆に複数の本を併読すると、学習にたいして平均回帰がかかります。結果、得られるものが「その業界のスタンダードな知識」に寄るわけです。大当たりの学習がなくなるかわりに、大外れの学習もなくなるわけですね。

アカデミックな世界でも、理論や研究の正確性を図るために、複数の類似研究を総合評価するメタ分析という手法が用いられます。

この考え方を、個人の学習に応用した読み方になります。


みんなが抑えている基本知識は確実に抑えられる

学習の内容と精度が平均化するので、「業界みんなが重要と考える基本知識」は確実に習得できます。

これは新しい業界に新規参入したり、異業種コミュニケーションをするときに、一番大事なことです。

みんなが抑えてないエッジ情報は取りこぼす

デメリットとして、「最先端の人、エースだけが抑えてるスペシャルな知識」は学習し損ねます。天才の画期的な主張は拾えません。

ですが、画期的な情報は「平均的な業界人は把握してない知識」です。みんなが知らない情報を知らないのは、ふつうなのでデメリットは軽微です。

副次的に、偽科学やトンデモ理論を、安定して排除することができます。

必要にあわせて追加学習すれば、この欠点はカバー可能です。また最新の書物を中心にインプットすることで、業界の平均知識よりも優位なポジションをとれます。

みんなが間違えている定番ミスは踏襲する

同様のデメリットとして、「みんなが間違えている情報」は自分も間違えて学習するリスクがあります。

こちらも、「平均的な業界人が間違えている・把握していない知識」なので、相対的なディスアドバンテージはありません。

必要にあわせて追加学習すれば、カバー可能です。また最新の書物を中心にインプットすることで、業界の平均知識よりも優位なポジションをとれます。


その後の知識グロース

より応用的な追加学習も、同様にしくみ化できます。

上位50%に属する人が読んでいる専門書を集め、同様の多読チャレンジを行うことで、上位50%の人々の平均知識を取得できます。

その後に、上位25%の人が読んでいる専門書を集め、同様の多読チャレンジを行うことで、上位25%の人々の平均知識を取得できます。

このやり方を行えば、自分の知性や時間、やる気の限回点まで、安定したステップで知識のラインを上昇できます。


さにその先の知識グロース

スタンダードな知識を得るのは、あくまで第一ステップにすぎません。

その知識は、まだ机上の知識…実践に裏付けられていない薄っぺらいものだからです。

次のフェーズは、実践をもって知識を経験に変換する作業です。

プログラミングならサンプルコードを写経したり、料理ならば実際に作っていきましょう。すでにスタンダードな知識をおさえた状態からはじまるので、スムーズに習熟できるはずです。また、「知っているのに真似できない部分がどこか(身体性・アート性の領域)」を理解することができます。


本を信じるのではなく、宇宙の法則を信じる

情報ソースを特定の本、特定の著者に依存することは、確率的な偏りのリスクを負います。これが学習やスキル習得における再現性の大きな壁です。

学習をするときには、特定の本を信じるのではなく、特定の著者を信じるのでもなく、宇宙の法則としての確立分布を信じるようにすると、安定した高速学習が実現できると考えます。

あと、小説や漫画やエッセイは、ふつうに味わって読もうね!

いただいたサポートは、コロナでオフィスいけてないので、コロナあけにnoteチームにピザおごったり、サービス設計の参考書籍代にします。