気になってるマンガ(2020年上半期)
2020年上半期に出会った気になってるマンガまとめ。今季はコロナのせいで700冊は読んだと思う。
ルール
・2020年度に1巻と出会った
・まだ全10巻以内
・名作を中心に、「これから化けるかも?」も盛り込む。
葬送のフリーレン
自分的、今年度期待No1。魔王討伐後のファンタジー世界を描いた旅行記。勇者達の冒険の結末と、寿命ゆえに取り残されたエルフの魔術師の物語。指輪物語あるいは「オメガトライブ」の最終章的な、儚さと虚無感をもったよい作品。新たなる魔王の台頭とか、そういうのは書かずに、このまま儚さをかかえて初期テーマで突っ走って欲しい一品。
推しの子
自分的、今年度期待No1(その2)。アイドル業界転生ギャグサスペンス…というからモリモリの一品。まさか横槍メンゴとのコンビで原作提供に。赤坂アカのダーク部分、シニカル部分が心置きなく堪能できそう。「かぐやさまは告らせたい」が完結したら、今のスキルで「インスタントバレット」の再始動を期待してたけど…推しの子がちゃんと終わるまで、正座して待てる面白さ。
竜女戦記
自分的、今年度期待No1(その3)。不甲斐ない夫に変わって、主婦が天下を盗る…という歴史大河。もう僕は、世界設定レベルでこういう系が大好きなので、あとはもうひたすら突っ走って欲しい。
紛争でしたら八田まで
世界をめぐり紛争を調停するネゴシエーターマンガ。ポスト「勇午」枠。珍しいのは、地形的な国家バランスを主軸とする「地政学」をメインテーマに扱っていること。あわせて読みたいは「テロール教授の怪しい授業」。
人馬
架空歴史大河枠その1。ケンタウロスのいる世界における、奈良〜平安時代を舞台にした物語。戦争の道具(実質奴隷)として使役されるケンタウロスたちと、人間達の関係をめぐった三世代にわたる物語。とっても綺麗に完結。大河ドラマ系のマンガが好きな人は、みんな大満足のはず。
ダンピアのおいしい冒険
17世紀の探検家ウィリアム・ダンピアを題材にした、世界漫遊グルメ紀行…のはずが、思ったよりグルメ色が薄い。17世紀の歴史背景や風俗を楽しく紹介してくれます。ふつうに世界史の教科書とか、こういうのになって欲しい。あわせて読みたいは「不思議の国のバード」と「アルボスアニマ」。
TSUYOSHI 誰も勝てない、アイツには
「ワンパンマン」につらなるギャグ格闘枠。国家バランスすら左右する謎の最強格闘家TSUYOSHIをめぐる物語。ガチな格闘は「喧嘩商売」「バトゥーキ」あと一応「はぐれアイドル地獄変の7巻以降(おすすめしにくい)」などに託したい。「瞬きより迅く!!」は、期待してるがまだ判断がつかず、お色気マンガにドリフトする可能性アリで要経過観察。
異世界美少女受肉おじさんと
異世界転生×トランスジェンダー×オッサンズラブ×バディもの×ラブコメ…という、混ぜすぎの一品。異世界転生した30代おっさん2人組み。しかし、片方が超宇宙的なインシデントで超絶美少女に。しかも、出会った人全てを魅了する呪い持ち。もちろん、その破壊力は相棒のおっさんにも影響を及ぼし…ひとことでいってカオス。バーチャルユーチューバー的なジェンダー選択と、異世界転生を組み合わせたら、とんでもないものが爆誕。テンポがすごくよい。
永世乙女の戦い方
将棋枠。久しぶりに女子将棋を読んだ。「しおんの王」の系譜を継いでほしい。将棋マンガは「月下の棋士」以来、登場人物がみんなギアが壊れたヤベーやつばかりだけど、今作もその例にもれずヤバイ人満載。健全将棋マンガはこのよに成立しないのだろうか。そっちは「それでも歩は寄せてくる」に託すべきなのか。「ちはやふる」が好きな人なら、すんなりと楽しめると思われる。
最果てのパラディン
実質ハイファンタジーな異世界転生。異世界転生味が2%ぐらいしかないというか、普通にハイファンタジーとして楽しめる。百英雄が魔神王を討伐した後の世界…という、古の「ロードス島戦記・伝説」を彷彿される世界で、ハイファンタジー味を残しながら無双する。単純な冒険活劇ではなく、政治バランスや種族間の問題に踏み込んでくれそうで、期待。
斎藤さん異世界に行く
異世界転生枠(ギャグ)。鍵開けやパイプ掃除など便利屋家業の斎藤さんが、チートスキルもないまま頑張る異世界ファンタジー。わりと王道というか、戦士・ローグ・僧侶・魔法使いというD&Dなチーム構成や、魔族やフェアリーのポジショニングが、だいぶ90年代ファンタジーを彷彿させてくれる。「スズキさんはただ静かに暮らしたい」の関連作品かと思っててにとったら、とくに接点はなかった。偶然に感謝。「異世界おじさん」とあわせて、ギャグ異世界部門を支えていただきたい。
This コミュニケーション
超人少女兵士とサイコパス指揮官が活躍する、SFエイリアン討伐モノ。指揮官にめぐまれなかった「マージナルオペレーション」や「ガンスリンガーガール」。あるいは「軍靴のヴァルツァー」か。ちょっと自分の中では、まだ評価が定まりきっておらずあと数巻は経過観察。
峠鬼
和風ファンタジー。衰退しつつある神代を舞台にした諸國漫遊。神の定義、神の表現が、古来の思想をうけつぎつつも現代的で非常に興味深い。「蟲師」的な、世界放浪が好きな人にはオススメ。
にくをはぐ
ネットで話題になってましたね。話すとネタバレになるので多くは語れない。表題作を含め、よい短編集。つぎは長編を読んでみたい!
満洲アヘンスクワッド
満洲でアヘン密売組織つくって、中華マフィアや日本軍を出し抜こうぜぜ…という歴史ノワール。ドロドロの悪人祭りになりそう。「地雷震」や馳西周などが好きならば、バッチリはまるはず。まだ1巻なので評価が定まりにくいけど、かなり期待。
乙女怪獣キャラメリゼ
恋愛少女漫画と怪獣マンガ…という混ぜてはいけないものをまぜた一品。学園ハーレムとスプラッタを混ぜた「死人の声をきくがよい」と同じぐらい、「なぜそれを混ぜた!?」と言いたくなる混合具合。
夏目アラタの結婚
サイコスリラー枠。連続殺人鬼と結婚する、児童相談所職員のお話なんだけど…全体的にサイコでヤバイし、ハッピーエンドの気配が1mmもしない。レクター博士とクラリスのお見合いをずっと見ているような気分になる。すごい胸糞悪いエンディングを迎えそうだけど、それがこの作品の本質な気もする。
ときめきのいけにえ
スプラッターラブコメ枠。世界崩壊を防ぐべく邪神に生贄を捧げ続ける一族。そんな一族の長女が恋をした… からはじまる、ラブストーリー。先行きに不安しかない。あわせて読みたいは、「青野くんに触りたいから死にたい」と「見える子ちゃん」とかかなぁ。
成れの果ての僕ら
今季のデスゲーム枠。昨今の超展開デスゲームではなく、地に足がついたスタンフォード監獄実験系。すでに終結した事件を、事後インタビュー的に振り返る展開。この展開は、きっとハードな叙述トリックがまってると思いながら期待してる。
望郷太郎
異世界転生ならぬ浦島太郎もの。世界崩壊をコールドスリープで乗り越えたものの、世はまさに崩壊時代。故郷の日本を目指して、ただひたすらにユーラシア大陸を旅する。「ヨコハマ買い出し紀行」や「少女終末旅行」をオッサンにして殺伐とさせた感じで、紀行系にいくか殺伐サバイバルにいくか、今後の展開が楽しみ。
片喰みと黄金
ゴールドラッシュマンガ珍しいよね。しかもわりとダークなパートにも突っ込んだやつ。「ゴールデンカムイ」「ゴールデンゴールド」に続く、ゴールデン枠を目指して欲しい。
東独にいた
冷戦×東ドイツ×超人兵士計画ときて、面白くならないわけがない。デスノート的知略戦とバイオレンスが一口で楽しめる。「デストロ246」や「売国機関」「Dの魔王」などが楽しめれば、素直に入り込めるはず。まだ2巻までなので、評価は定まりきらないが期待枠。
ニコラの魔界紀行
メルヒェンなやじきた道中記。たまにはメルヒェンなものも読みたくなるのだ。ほんわかした人向け。
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