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#adtechtokyo 「クリエイティブにこそ投資すべき」参加メモ
どうも、フクパンマンです。お陰様でレポートたくさんの方に見ていただき感謝です。
ad:tech Tokyo参加レポート第四弾は、かげこうじ事務所鹿毛さん、電通古川さん、博報堂嶋さんという豪華キャストによる「なんでクリエイティブ投資は必要?」というテーマのセッションです。
鹿毛さんのモデレートで本質的な話がされたセッション。すべてのマーケターが気にしているテーマだと思います。ぜひご覧ください。
『コンビニエント≠LOVE』だからクリエイティブにこそ投資すべき
まず、嶋さんからお話がありました。嶋さんは「人は潜在欲求を言語化してくれた人にLOVEを感じる。」と話します。
効率化、最適化が最優先されている中だからこそ、クリエイティビティが必要だと思う。人は自分の欲望をほとんど言語化できないが、人は言語化できている要望に応えるサービスには便利だと思うが感謝はしない。
今は感謝しにくい環境になっているということ。言語化できない欲望を揺さぶるためにクリエイティブが必要。
そのためには、欲望を理解するために自分が徹底的に分析する。本人が意識しているインサイトをついても意味がない。過去のインサイトと現在のインサイトから未来のインサイトを予測し、何を見せたら潜在欲求が動かせるかを研究する。
最初は日常の中の違和感に過ぎないが、考えてみると「あるある」となる。これがインサイト。人は自分の行動は説明できない。
『Cost < Investment』だからクリエイティブに投資すべき
続いて、古川さんは「クリエイティブを投資として意識しないといけない。クリエイティブをコストとしてとらえていては大きな結果は得られない。」といいます。
・存在意義:何のための会社化を表明することが重要になってきた。
・自分の会社は何の「係」なのかを明示する。
・クリエイティブに感情を含めてリスペクトされる存在になる。
まとめると、「身体的右脳的感覚的受容」。脳みそを通さずに体にピンとくる必要がある。 チャーミングが必要。
クライアントはInvestmentと考えないといけない。Costは工程が決まっている指標。Investmentは伸びしろ。クリエイティブのKPIの設定を上位概念にしないといけない。
広告換算とか言っている場合じゃない。社会の新しいパーセプションや概念を作るためにやっているのに。
どう社会にコミットしていくのかの宣言、つまり投資として判断すべき。
クライアントとクリエイターは、ともに消費者と社会に約束し、カルチャーを作る同志
最後に「クライアントとクリエイターは一番高い次元のものを共有(コミット)しあうことが大事」とお二人は続けます。
ブランドはPhilosophy、Goalなど、世界との約束をしなければならない。なんの「係」を担うのか、宣言する。
また、文化は生活者としか作れない。文化を一緒に作るためにはクリエイティビティが必要。理屈抜きに右脳を捕まえることが必要。
ここ、個人的にはすごくグッときました。パーパスを発信するって何の目的でやるの?かっこつけてるの?とか思われがちですが『約束』なんですよね。高広さんのセッションレポートにも書きましたが、消費者が求めるコンテクストに合わせて、ブランドがどうエクスポージャーできるのかなんです。
会社が投資として社会と消費者にコミットできなければ成立しません。そして、約束は曖昧なものでもいけません。社会や消費者の欲望を、悩みを呼び覚まし揺さぶるものでなければなりません。
言葉を選ばずにいうと、事業主の経営層の方は改めて、本気でどうかを考えてほしいです。もちろん考えた上でcostとするなら否定はしませんが、よっぽど人の購買においてブランドが圧倒的な場合を除き淘汰されていくことになると思います。
非常に興味深く、面白いセッションでした。他のレポートはこちらからどうぞ。他のセッションも合わせて読んだ後だとよりこのセッションの強さがわかると思います。
それでは、んちゃ。