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12月1日(日):教育分野で活用が広がるゲーミフィケーション

このところはゲームの要素を教育分野で活用する動きが活発化してきています。

先般にセガサミーホールディングス傘下のセガ エックスディー(XD)はゲームの要素を教育など他分野に取り入れる「ゲーミフィケーション」について、東京学芸大学と連携協定を締結して共同研究を始めると発表しました。

これまでセガXDはベネッセコーポレーションと共同でゲームを組み合わせた英語教材アプリの開発や、神奈川県の防災訓練でゲーム要素を取り入れた企画をするなど、ゲーミフィケーションの取り組みを進めてきました。

今回は新たに専門部署「ゲーミフィケーション研究所(仮称)」を立ち上げ、教育現場のコミュニケーションをゲームの力で改善する研究などを進めるといい、ゲーミフィケーションの体系化や市場調査、効果検証などに取り組む意向です。

また別な領域では大学でもゲームを活用した教育活動が広がっています。

一例では名古屋学院大学の社会連携センターが日常的に家族の世話や介護を担う「ヤングケアラー」の抱える課題を説明するために「カードゲーム」を活用しているといいます。

このゲームは想定する立場と問題が書かれた30枚のカードを使い、例えば体の調子の悪い母親と暮らし、アルバイトで家計を助ける18歳の高校3年生という設定のもとで「母親から進学をあきらめてほしい」と投げかけられた問題に対し、参加者は「イエス」か「ノー」かのいずれかを判断し、その理由を話し合うといった具合です。

それにより起こりえる問題に対して自分事として考える機会をつくることに役立っているようです。

また別な例として信州大学では医学部が中心となり、新生児の医療のあり方や、感染対策の基本となる標準予防策などの知識を学べるスマートフォン向けのアプリ型のシリアスゲームを開発しています。

知識の取得が難しい医療分野をゲームで学習できる仕組みづくりを通じて、学生の医療分野の理解を深めるのが狙いだそうです。

なお開発したゲームは医療機関だけでなく、福祉や教育、行政といった他の機関でも活用していく意向です。

教育の場にゲームの要素を取り入れていく良さは学習の形式が転換していくことでしょうね。

単に受け身で授業を受けて知識を覚えるのではなく、ゲームに参画することで自然とアクティブラーニングの状態になっていきます。

そしてゲームはもともと「遊び」の領域だから、そこに「面白さ」が帯びてくることで、楽しみながら前向きに学ぶ意欲を引き出すことに一役買いますね。

加えてゲーム形式だとルールの設定も相まって参加者同士のコミュニケーションが促進され、協同的な学びになっていく利点もあると思います。

先にあげた例のように今後も様々な場面でゲーミフィケーションが応用され、より主体的な学びの場が広がっていけば良いですね。

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