8月28日(月):個店経営の成立要件
一昨日から触れている個店経営についての話をもう少しばかり。
従来型の画一売店業態の「サプライチェーン」とはイコールでモノのサプライとしての「販路」であり、店舗や組織はコスト要因と位置付けられるものです。
これに対して個店経営チェーンの「デマンドチェーン」は独自価値の創造であり、店舗や組織はマーチャンダイジングと並ぶ価値創造要因と捉えられています。
つまり店舗は単なる売場としての「販路」ではなく、価値を生む「源泉」の役割を担うということでした。
私たちは小売業ではなくサービス業としてのフィットネスクラブ運営ですが、こうした点は同様なことがいえます。
私たちは運動指導やケアを中心にしたコトの提供なので、個店経営における創造的行為は小売のように発注と品揃えで完結するのではなく、お客様のニーズを拾い上げ、それに対する問題解決をその場で実践・提案していくことです。
また、それをするにはトレーナーの知識や技術のような専門性はもちろん、お客様の動向からニーズを汲み取る洞察力やマーケティングの観点も兼ね備えている必要があります。
私たちはトレーナーそのものが価値創造の源泉だと位置づけています。
フィットネスクラブで個店経営が成立する要件は、前述したような専門性とビジネス面を兼ね備えたフィットネスビジネストレーナーがいることです。
それなしに放置して自由放任にするだけでは、店舗ごとの成否にバラつきが出てしまうのは否めないでしょう。
加えて個店としての判断や価値創造をしていくなか、それを組織で展開する以上は組織全体のビジョンを反映したそれになっていることが前提です。
それだけに組織として大事にすべき価値観の浸透、理解があってこそ成り立つものでもあるはずです。
これは社長の立場にある私が価値観の浸透に努めなければならないし、同時に各店舗のリーダーがそのことへの理解度を高めることの両面です。
自分たちも個店の魅力や強さに磨きをかけるべく、前述したような点を深めていければと思っています。