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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論278」

みなさん こんにちは アバター近藤です。

「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌(元々はクラブマネジメント誌としてスタート)のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。

「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~クラブマネジメント通巻第38号(2002.1.25発行)「パーソナルトレーニング」3~※名称等は当時、一部文章省略

■資料1

4.社員にする場合、報酬の払い方はどうするか?

4については、私は基本的に歩合給で働いて貰っています。

ただ最初の3ヶ月間だけは、若干の固定給と歩合給にしていますが、他のクラブでは、月給を支払って働いて貰っているところもあります。

でも、これだと働くモチベーションが減退してしまいます。

もしフルコミッション(完全歩合制)を導入することにためらいがあるのでしたら、最初は暫く若干の固定給と歩合給を組み合わせる方法でやることにされたら良いと思います。

また、固定給の一般的なフィットネストレーナーに予め決められた労働時間外にパーソナルトレーナーとして働いて貰い、この部分は歩合給で支給することにしているクラブもあります。

これですと、そのスタッフがパーソナルトレーナーとして働いて歩合制を高める方にばかり集中してしまい、一般的なフィットネストレーナーとしてのサービスをおろそかにしがちになるので、注意しなければいけません。

例えばMACではこのような一般的なフィットネストレーナーは時給10ドルくらいで働いています。

それに対してパーソナルトレーナーは1時間のセッションを提供すると36ドル貰えます。

もし皆さんがトレーナーなら、どちらを選びますか?

答えは明らかですよね。

だから私は一般的なフィットネストレーナーとして働く人とパーソナルトレーナーとして働く人をきっちり分けることにしているのです。

今MACにいるトレーナーは2人のフィットネススタッフを除いて皆フルコミッションのパーソナルトレーナーです。

そのパーソナルトレーナーは社員として待遇していますので、福利厚生を受けることができますし、長い間働いてくれます。

フィットネストレーナーもパーソナルトレーニングを少しは提供できることにしていますが、それは本当にほんの少しです。

フィットネストレーナーは週40時間働きますが、そのうちパーソナルトレーニングを提供できるのは、週6セッション以内と決めています。

それより多くセッションをすることは禁止しています。

フィットネストレーナーには勤務時間中いつもフレッシュでいて、いい対応をして欲しいですからね。

フィーをセッション毎に支払う方法もあります。

この場合、例えば1セッションの料金を55ドルとした場合、15ドルをトレーナーに支払うというやり方です。

この方法も分かりやすいという点でいいと思います。

~ここまで~

当時から報酬の支払い方については、多くの議論があり、それぞれ良い点、悪い点があったことを示しています。

何故ならば、仕組みの如何によって、それに引き寄せられる人材像も固まっていき、それがお客様への振舞いとして伝わってしまうからです。

従って、人材コストの面だけで判断するのではなく、あくまでどのようなクラブ創りをしたいかによって、フィットする仕組みを取り入れるという考え方が重要であるとアバター近藤は考えます。

本日もお読みいただきありがとうございます。


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