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6月11日(火):サービスの品質マネジメント③

この数日は私が担当しているフィットネスクラブ・マネジメント技能検定のテキスト執筆に関連したことを記しています。

昨日はサービスの品質管理について説明し、連携ダイアグラムのサービスブループリントを用いることでサービス(顧客体験)の見える化の話をしました。

その次の段階として、見える化をしたいのは顧客満足の見える化です。

顧客満足の把握に用いられる主な指標としてNPSやNSIがあります。

以下、それぞれの特徴を端的に記載します。

・NPS(Net Promoter Score)
ユーザーに「このサービス(ブランド、製品、お店、企業)を友人や同僚に勧めたいと思うか?」を10段階で問い、スコア化したもの。
9~10は推奨者、7~8は中立者、0~6は批判者として、「推奨者ー批判者」による計算。
メリット:顧客のロイヤリティが把握できて、その後のアクションがしやすい
デメリット:適切に運用するための手間、コストが要する

・NSI(Net Satisfaction Index)
サービスの満足度についてユーザーに5段階などで評価をお願いして、ユーザー全体の満足度を平均して点数化したもの。
メリット:サービスの定点観測に寄与する
デメリット:数字の結果から改善のアクションが得にくい

前述したNPSは広く浸透していますが、それを運用していく際のポイントについても補足をしておきます。

①ありのままの数字を把握する(バイアスを回避する)
どんな結果であっても、そのまま受け止める。報告のために数字を歪曲しない。

②回答率を高める
回答率が低いと一部の顧客の声だけを反映した偏ったスコアになる可能性があるため、回答率を高めて全体の意向の把握に努める。

③設問数を絞り、自由回答で生の声を拾う
10段階の数字だけでなく、その評価をした理由をフリー記述してもらうことで、良い結果であれ悪い結果であれ、その要因を把握できる。

④継続して実施をする
一度実施をして終わりではなく、継続しながら取り組みと結果の推移を見ていく。

⑤悪い結果には即対応し、良い結果は社内に共有する
満足度の把握がゴールではないので、推奨者が増えていくように改善を重ね、良い取り組みは社内共有して意欲を高め、さらなる取り組みにつなげる。

このようにNPSなどを適切に用いて顧客満足を見える化することで、提供しているサービスの現状を把握し、より良いサービスへとつなげていく余地が高まります。

以上、参考までに。

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