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6月14日(火):「期待を裏切らない」ことでの信頼感

先般の日経MJでは「『期待裏切らない』を実行・継続」と題してシニア女性向けの会員制生活情報誌「ハルメク」のことが取り上げられていました。

今回の記事でフォーカスしていたのは会員へのアンケート調査を通じて見えてきた自社の強み、ユーザーが求めているインサイトについてです。

ハルメクについては以前にもこちらで触れたことがありましたが、編集部から独立した組織でシンクタンクを持ち、定期的に読者へ記事の閲覧や評価に関するアンケート調査を実施し、ニーズの拾い上げやユーザーの声に耳を傾け続けています。

そうしたなか、同記事で触れていたのは「ハルメク通販の購入きっかけ」と「ハルメク通販の継続購入理由」のところで、購入したきっかけの1位と2位、そして継続する理由の1~3位は毎年同じ結果だということでした。

具体的に購入したきっかけの1位は「ここでしか買えない商品があるから」、2位は「ハルメクのものなら品質が信頼できるから」だそうです。

記事内では「ここでしか買えない」は商品の独自性で、「品質への信頼」は確信性であり、モノがあふれている昨今ではとりわけ「何を買うか」の前に「誰から」「どこから」を重視するから、確信性からくる信頼の大切さを説明していました。

企業として選ばれるには「期待を裏切らない」という確固たる信頼関係が重要だ、との示唆です。

今回のような事例、示唆はサービスの品質や価値基準の原則と照らし合わせても理解ができます。

サービスの是非についての判断は探索品質、経験品質、信用品質によりますが、購入後のリピートや継続的な関係維持でいえば、そのなかでも経験品質と信用品質が中心になるからです。

またサービス品質の判断を左右する要素は以下のような点です。

・信頼性
こちらは企業がユーザーに対して約束したサービス、特にその業種に対して期待するコア・サービス(基本機能)の提供への信頼感、評価基準になる。

・反応性
反応性とは積極的、かつ迅速にユーザーの求めに応じて対応するかどうかの観点である。具体的には現場の状況に応じてサービスを提供する柔軟さ、スピード感などがこれにあたる。

・確信性
こちらはユーザーへのサービスを支える提供者側の知識や技術、礼儀に関する評価になる。確かな知識・技術はユーザーが得られる結果品質を左右し、礼儀正しさはユーザーをどう扱うかにつながっている。

・共感性
共感性はユーザーの抱いている悩み、問題を理解しようと努め、一緒に解決していこうとする姿勢である。加えて、ユーザーを一人の個人として捉えようとする点もここに含まれる。

・有形性(物的要素)
ここでいう有形性はユーザーの目に見える部分へのこだわりで、サービスを提供するための環境を構成するもの、ならびにサービスを生産する際の道具の位置づけである。

これらの要素をふまえると前述した確信性やそれと関連する信頼性が担保されていることで、ハルメクが多くのユーザーから支持されている理由も合点がいくはずです。

「ここなら大丈夫」、「安心だ」、もっといえば「ここなら間違いない」、そんな度合いを強めていけると、選ばれ続けることができるのだと思います。

私たちの事業は通販ではなくフィットネスクラブ運営ですが、お客様の継続に関しては同様な観点を当てはめて考えることができます。

特にハード要素とは異なる部分で勝負している私たちとしては「信頼性」「反応性」「確信性」「共感性」は大事な要素になるので、これらを高めていかなければと再確認ができました。


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