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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論606」

皆さん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第18号(2005.5.25発行)「クラブビジネスインターナショナル・世界の動き」2~※名称等は当時、一部文章省略

その哲学
現代的なビルの最上階に位置するDCCは、シンプルでありながら圧倒的な設備を備えている。
最新のトレーニングマシン、充実したグループエクササイズ、スチームルーム、スムージーバー。
入会金は90000円で、月会費は9400円。
会員数は現在725名(最大収容数の80%)で、中には音楽業界やNFLの著名人なども見られる。
そして、ここではなんと全会員の33%がパーソナルトレーニングを受けている。
1人あたりの利用頻度は平均週2回。
1回のセッションは6300円。
週あたりのセッション数は約500であり、毎週30万円以上の売り上げが上げられていることになる。

昨年のパーソナルトレーニング売り上げは1億3650万円で、これはクラブの総売上高の59%に相当する。
パーソナルトレーニングはデルタトレーニンググループ(DTG)から派遣される12人のトレーナーによって提供されている。
DTGはDCCの子会社であり、同社はDCCが昨年2号店として、ナッシュビル郊外にあるベレビューにオープンした「デルタフィットネス」にもトレーナーを派遣している。
同社は、フィットネスホールディングスのオーナーの一人であり、副社長であるブラッド・リース氏によって経営されている。

ホーランド氏は、スタッフ間の競争意識を掻き立てることより、むしろ会員の満足度向上を目指した協力体制を構築するためにDTGを設立した。
同氏はこのことについて次のように話す。
「往々にしてパーソナルトレーナーとフィットネスコーチはクライアント獲得のためにお互い敵対してしまいがちです。私は一人はみんなのために、みんなは一人のためにという協力体制を築きたかったのです。」

クラブ運営において基本的に理解しておかなければいけないことは、会員に成果をもたらすことに配慮することが最も重要なことであるということだ。
トレーナーはクライアントの成果評価において正直であるべきで、もし会員が望むような成果を出せていないとしたら別のコーチを勧めるべきだという。
そして「全てのトレーナーが全ての会員に合うわけではない。」と話している。

ホーランド氏は、各トレーナーの稼働可能時間の85%が埋まるようにならなければ、それ以上にトレーナーの数は増やさない。
「トレーナー一人ひとりが十分な人数のクライアントを持つことで初めて、会員にとっても最も適したトレーナーを紹介することが促されます。そして会員の満足度を高めることができるのです。」

~ここまで~

会員様に成果をもたらすことを中心において、組織の協力体制が築ける仕組みを作るという考え方には大いに賛同します。

当社はそれを社員トレーナー中心の組織にすることで目指しておりますが、基本の哲学は近いものがあると感じました。

さらに直営小型クラブでのパーソナルトレーニング利用率も、記事にある数値とほぼ同じであり、その辺りも割と上手くいっていると自社評価できました。

施設規模が小さいので、会員数比較はできないものの、1点大きな違いは、パーソナルトレーニングの1回単価です。
この点で提供レベルをさらに向上させ、現在よりも引き上げることが出来れば、上記の売り上げ基準に近づけるのではないかと思います。

お読みいただきありがとうございました。

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