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詩)花に恋をして

透き通るような黄色い花、蝋梅
艶やかな花びらは蝋細工のように見えて
実はとても柔らかくて繊細で
枝に軽く手が当たっただけで
落ちてしまうことがある
桜のような花吹雪はない
花が終わりに近づくと
透き通っていた黄色も
少しだけ茶色が混じり燻んだ色になる
最期まで咲き終えることができたのだと
それはそれで何故か嬉しい
そして、夢を見る
香水のような香りを放ち
花のない季節に明るい黄色の花を
たくさん枝に咲かせている蝋梅の晴れ姿を
わたしの心を惹きつけてやまない
早春の花
次の年もこの花に心を奪われたい



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