【60】 わたしのお気に入りの宿とまち:津南②
前回の続きです。①はこちら。
今回は夜ご飯→朝の散歩→朝ご飯→周辺地域にてお昼ご飯、を紹介しようと思います。
❄︎❄︎❄︎
夜ご飯は1階の会場に案内されました(客室は2階)。
おおよそ30畳ほどの会場に、長方形の大きな長机が3箇所にどどんと置かれており、その一つがわたしの席でした。
席に案内されるとさっそくお品書きが。
わたしのだいすきな和食が並んでいる。この時点でわたしのお楽しみはなんと”食事”でした。津南産 元祖魚沼コシヒカリです。
このとき、新潟に来るのが初めてで、時期は12月。少し出遅れた感はあるものの、新米が収穫されて少し経った時期です。
ついに新潟のお米が食べられるぞ・・・。わたしの心には料理よりもお米に期待感を感じておりました。脳内お米音頭です。
そして、すぐに料理が到着(なんなら元々あった)。
料理を食べて一口目で驚愕。料理めちゃくちゃうまあ!でした。味付けのちょうど良い感じにわたしの好きなところをついてくるのです。どちらかというと薄味寄りで、素材の味が活かされている印象でした。
噛めば噛むほど、素材の味を強く感じて、程よく添えられた和の優しい味付けが口の中を満たしていく。食べる度に目を瞑っておいしさを噛み締めていました。なんならちょっと目をうるうるさせながら。ここまでの道のりで疲労感が溜まっていたのはあるのでしょうが、それほどまでに美味しかったのです。
ここからはそれぞれのお料理の紹介です。
正直、この前菜に出てきたゼンマイがめちゃくちゃ美味しかったです・・・。ゼンマイって普段食べることが全然なくて、お店で山菜そばを食べると出てくるくらいなんですよね。別に好きでもないし、嫌いでもない、みたいなポジションだったんですけど、こいつは別格でした。
え、ゼンマイってこんなに歯応えあったっけ?、え?ゼンマイってゼンマイ自身にこんなに味染みるんだっけ?、というか、ゼンマイってメイン張れるっけ?みたいなゼンマイの衝撃が起こっていました。
もちろん車麩とかも凄い美味しかったのですが、ゼンマイが全てを持っていきましたね。
こちらは焼魚です。何の魚かは忘れてしまいましたが・・・(笑)。川が綺麗な場所だったので鮎なのではないか、と思っています。
塩味が良い感じに効いていて、一匹ペロリでした。
こちらは津南豚のおろし鍋です。この鍋も本当に美味しかった・・・。極寒に冷え切っていた身体を温めてくれたというのもあったのですが、津南ポークが本当に柔らかくて、おろしとのハーモニーが最高で、本当に良い出汁が出ていました。お出汁まで全て飲み切る勢いで食べさせて頂きました。ぐつぐつ煮込まれてほろほろになったお野菜も美味しかったです。
あと、お料理が盛られている器が凄くかわいいんですよね。なんだかあたたかみを感じるような。ちょっと笑顔になってしまうような。料理の見栄えをより際立たせておりました。
揚げ物です!安定に美味しい・・・。本当に出てくる料理の全てが美味しくて、、。お値段が凄く高いわけでもないのにこのクオリティの高さの料理が出てくるのが凄いです(確か1泊2食付きで16,000円くらい:一人)。パリッパリで美味しかったなあ。
そしてラスト(所々写真を撮り忘れた気がしている)!!
来ました本日のメインが!!!コシヒカリです!!
いやー、泣きながら食べてました。おいしすぎて。おそらく土鍋で炊き上げたであろうこの真っ白なご飯が凄い!
香りの時点ですでにうまうまだったのですが、いざ実食してみるとお米が凄く甘くて美味しい・・・。本当にご飯だけで食べれるなって思いました。流石にここまででかなりお腹いっぱいだったので、一杯だけにしましたが(笑)
でも本当に美味しくてこのお米を食べるために、もう一度この宿に泊まったまでありましたからね。
本当に料理が美味しい。皆さんにもぜひ機会があったら訪れて欲しい。そんな宿です。
❄︎❄︎❄︎
ご飯を食べたあとはお部屋でのんびりしていました。
ごろごろしたり、旅館においてあった冊子を読んだり。明日の行動予定なんかも考えていました。本当はすぐにお風呂に入ろうと思ったのですが、お腹が一杯すぎてすぐには行けず。しばらくお部屋でごーろごろ。
このごろごろする時間も一人旅の醍醐味だと思うんですよね。今だったら、noteの下書きを書いたり、読書をしたり。そんな時間の過ごし方をするかもしれません。
お腹が落ち着いてからお風呂にいきました。幸いにも他のお客さんが全然いなかったので、のーんびり温泉を楽しむことができました。そりゃあ大雪ですもんね。どうりで他の宿泊客が全然いないわけだ。
内風呂も十分に堪能したし、露天風呂もすっごく身持ち良かったです。積雪と露天風呂の組み合わせは最強ですね。時間が許すのであればずっと温泉に浸かっていたかったです。
本当に幸せな時間でした。
お風呂を上がったら、旅館の中を少し探検して、部屋に戻りました。途中、2階にある客室へ向かう最中、踊り場みたいな場所にたくさんの本が置いてありました。ご自由にお読みください。とのことでした。こういったものも旅館の醍醐味ですよね。
時間がなかったので、お部屋に戻り明日の準備をしてそのまま就寝しましたが。
❄︎❄︎❄︎
次の日の朝は少し早く起きて散歩に出かけました。旅行先での散歩って良いですよね。それも、まだ外が起きていない時間に散歩するのが良い。その方がその土地のありのままを見られる気がするから。これは、自然が好きなわたしだからあてはまることなのかもしれません。
まあ、当日の午前中も長野ルートは運休するみたいだったので、様子を見にいったというのもありますが。
6:30くらいの旅館前です。雪がこんもりと積もっていて可愛かったです。どうやらわたしが寝ている間ずーっと雪が降り積もっていたみたいです。
確かに寝る時にエアコン消していたら寒すぎて起きたもんな・・・。寒いわけだ。
道にも雪がこーんもり積もっておりました。わたしが求めていたのはこんな景色でした。すごくテンションが上がったのを覚えています。凄い歩きづらかったですが、これだから雪国はやめられない。雪の白さというのは美しくて、街が雪を被ることで、そこに芸術作品が広がったように感じました。
よくわからない小さな建物の上に雪が降り積もっておりました。どのくらい雪が積もっているか伝えるために撮った写真ですね。この量でおそらく50㎝くらいだと思います。3mくらい降り積もることもあるかと思うと、津南からしたらまだまだと言ったところなのでしょうね。
ちなみにこちらは最寄駅の越後田中駅です。こんなに朝早くから雪かきをしておりました。午後からは運行予定になっていたので急いで間に合わせる予定だったのかもしれません。本来はしっかり道路があるはずなのですが、道の境目が全然わからぬ。線路も全て雪に埋もれていたので、もっとわかりやすく駅だよってアピールしてくれないと遠目で見ていたら全然分かりませんでした(失礼)。
一般道も全体的に雪かきをしておりまして、歩いていたらとんでもなく大きな除雪車にも遭遇しました(写真は撮れませんでしたが)。雪国の人たちの大変さが身に染みまして、観光に来るくらいがちょうど良くて、これを毎朝のように行うのだと思うと、少し気が重たくなったのを覚えています。
❄︎❄︎❄︎
散歩を堪能して宿に帰宅すると、朝ごはんが待っておりました。
朝食会場は夕食会場と同じ場所でした。席に着くとお膳がすでに置いてありまして、着席するとおひつに入ったご飯をよそってくれました。
朝ごはんも安定に美味しい。こんな和食を食べると日本に生まれて良かったなあって思います。いや本気で。
旅館で朝ごはんを食べると毎回思うのですが、ご飯の量に対しておかずの量が多すぎると思うんですよね。特に、ご飯のおともが多すぎる。たいていはおかわり無料だと思うのですが、そんなにご飯食べられないし、少ないご飯の量で大量のおとも達を相手することになります。もちろん美味しいんですけど、少し悔しい気持ちになります。
もっとご飯のおとも達を存分に堪能したいですよね!!
そんな悔しい思いを感じながら朝ごはんを堪能し、また少し宿の中を探検してから、この宿を出ました。
最後に女将さんと少しだけ話しました。また絶対にこの宿に泊まりに来ます、とそのとき伝えたのを覚えています。人生でそんなことを言った宿はここだけです。ちなみに、約2年後、無事にその約束を果たすことになります。
言った言葉は本気でしたが、約束を果たせて良かったなあとほっとしている自分がいましたね。
❄︎❄︎❄︎
宿を出た後は、津南駅に向かうことにしました。そう、駅の2階に温泉(銭湯)が併設されている駅です。
津南駅までは結構遠いのでバスで移動しました。タクシーはいなかったですし、一人で乗るのは高いですからね。宿から幹線道路までは歩いて10分くらいだったので、少し歩いてからバス停でバスを捕まえました。
そこからバスに乗って津南町役場周辺まで移動しました。津南駅まで直通のバスはなかったので、市街地から駅までは歩いて移動しました。およそ20分ほどだったと思います。
豪雪地帯の中を元気に歩いておりました。市街地に入ると凍結防止のために道の中央から地面スプリンクラーのようなものが吹き出しており、歩道に該当する部分は意外とぐちゅぐちゅしておりました。こういうときのために防水仕様の靴を履いていたのでギリギリ助かりました。冷たかったですけど。
色々ありまして無事に津南駅に到着したのですが、なんと!
温泉(銭湯)が午前中はやっていない!!!
ちゃんと調べておけよお、と思ったのですが、確か調べても出てこなかったと思うんですよね(笑)
これは本当に予想外で、電車も動いてないしやることも無くなってしまったので、駅構内でしばらくぼーっとしていたのを覚えています。
しかも温泉に入る時間まで待っていると、昼過ぎになってしまうので、その日中に帰れなくなってしまう。
はい、なくなく諦めました。本当に悲しかった・・・。
そのまま津南駅や、津南市街地まで徒歩で戻って時間を潰しました。その後、午後くらいに電車が動くようになったので津南駅を脱出しました。
白銀のホームです。綺麗に雪かきされているのが分かりますね。ちなみに線路のレールが一切顔を出していませんが、雪の中で走れる構造?になっているようで、この感じで問題ないらしいです。
雪の上を普通に走らせる技術ってすごいな。
❄︎❄︎❄︎
この後は森宮野原駅という駅に移動しました。この辺では少し大きめの駅なのですが、こちらの駅は昭和20年に駅としての日本最高積雪地点を記録した駅です。さすが豪雪地帯。積雪7.85mって書いてありますね。人の住む街でこの量はさすがに降りすぎでは。
この駅に来てしまえば今日中にはなんとか帰れるので、お昼ご飯を食べることにしました。松海寿しさんです。
このラーメンも美味しかった。ちなみにこのお店は名前通りお寿司屋さんなのですが、どうやらラーメンも出しているとのことでしたので、立ち寄ってみたわけです。
トッピングを盛り盛りにしたわけではないのですが、デフォルトでこのボリューム。ラーメンにお餅というのが新鮮でしたが、ラーメンのスープと一緒に食べるのも悪くないですね。むしろ良きです。
寒いところに暖かい料理は沁みますね。お店の人も暖かかったです。
食べた後は駅周辺をふらふら。ちなみにこちらが森宮野原駅です。
タイミング悪く雪がめちゃくちゃ降っていました。雪がたくさん降っていると写真を撮ってもこんな感じなのですね。でも美しいです。
❄︎❄︎❄︎
帰る時間までは意外とすぐだったので、駅のホームで雪だるまを作って待っていました。
雪国に行くとなぜか作ってしまう雪だるま。雪が降らない地域に住んでいる人間の性ですね。
ちなみにこの旅行中にもう一つ作っていました。
雪がさらさら、こんもりなのでかき集めて握っていたらすぐに作れてしまいます。今度札幌雪まつりにいって、雪の芸術を見てみたいなあ。
❄︎❄︎❄︎
さて、以上にて津南の紹介は終了です。
当初は宿の紹介のみで終了する予定だったのですが、まちの紹介が同じくらい多くなっておりました。
でも、振り返る中で旅の追憶もできたし、津南が大好きというのを実感できて、このnote投稿をしてよかったなと思っております。
津南にはここに書ききれないくらいの素晴らしい場所がまだまだあります。2月、3月くらいには津南雪まつりが行われて、多数のランタンを飛ばすイベントも行われます(行ったことないですが)。幻想的でとても綺麗なので、予定が合えば行ってみたいです。
生きている限り、定期的に訪れたくなる場所です。
みなさんも機会があればいってみてはいかがでしょうか??
それでは今日はこの辺で!!
雪白真冬