魚の世界でもシラミは問題!?
「寄生虫ってどんな生き物なの?」というテーマで、寄生虫を種類別に紹介します。3回目はウオジラミです。少し前まで、ヒトの世界でもトコジラミが問題になっていましたが、魚の世界でも問題になることがあります。ただ、ヒトの世界で問題になるシラミは昆虫ですが、魚の世界で問題になるシラミは甲殻類です。どちらも節足動物なのは共通していますが、あまり有名でないとは思います。お家でアクアリウムをしている人であれば、イカリムシに寄生されている魚を見かけることがあると思いますが、こいつも寄生性甲殻類の1種になります。
サムネイルにあるように、魚に寄生する”シラミ”とよばれる動物には2つありますが、分類的には全く異なる動物です。左側のシラミは、カイアシ亜綱ウオジラミ科に属する寄生虫です。すなわち、「ウオジラミ」とよばれるグループに属しているので、ウオジラミと呼ばれています。一方、右側のシラミは、水産関係者(主に漁師さん)からウオジラミと呼ばれている寄生虫です。左側のウオジラミ科の寄生虫とはまったく異なります。どのような甲殻類なのかは、是非動画でご確認ください。
呼ばれ方は同じでも異なるウオジラミですが、魚の世界で問題になる理由は大体一緒です。養殖場で大発生する時です。養殖場は、限られた空間に魚が押し込まれているため、寄生虫が増えやすい環境になっています。ウオジラミは、魚の体の表面の粘液を食べたり、血を吸ったりしているため、大量に増えると魚に悪影響が出てしまいます。具体的に、どのような影響を与えるのかは、動画で簡単に紹介してありますので、試聴して確認していただけると嬉しいです。