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あなたは呑める人?

みなさんはお酒は好きですか?私は、いろんな種類のお酒とそのお酒にあう料理と一緒に嗜むのが好きです。お酒と料理を楽しみたいので、大人数でワイワイ騒ぎながら飲むのは苦手です。新型コロナウイルスの一件で大人数の飲み会がなくなったのは正直助かっています。お酒を楽しむには、お酒が飲めないといけないのですが、みなさんは自分がお酒を飲めるのか調べたことはありますか?

お酒が飲める人とは?

お酒が飲めるかどうかは、体内でアルコールが分解できるかどうかで決まります。私たちが普段飲んでいるアルコールは、エタノール(エチルアルコール)とよばれる物質です。エタノールが体内に入ると脱水という作用を受けて、エタノールからアセトアルデヒドへ、アセトアルデヒドから酢酸へと変化していきます。酢酸は最終的に、水と二酸化炭素に分解され、尿や汗と一緒に排出されます。この脱水という作用を行うのが肝臓の細胞で、肝臓の細胞の中のADH(アルコール分解酵素)ALDH(アセトアルデヒド分解酵素)の有無が関わっています。しかし、日本人はアセトアルデヒドを分解するALDHがない人の割合が多く、全くお酒の飲めない下戸と呼ばれる人がいます。法律的にお酒を飲むのはこれからという人や加齢などに伴ってお酒に弱くなっていたりするので、自分がお酒を飲めるかどうかを知ることは重要です。

どちらも家にあるものだと思います。

アルコールパッチテスト

このアルコールの分解に関わる酵素の有無や強さ(活性)を知るのがアルコールパッチテストです。方法は簡単で、30分弱の時間と消毒用エタノールと絆創膏だけです。まず、絆創膏のガーゼの部分にエタノールを2,3滴たらして、腕の色の薄い部分に7分ほど貼り付けてください。7分後、絆創膏を剥がして空気に触れさせれば次第に色が変化してくるので、その時間で分解酵素の有無や活性を知ることができます。
アルコールが全く分解できない人は、絆創膏を剥がしてすぐに赤くなります。反対に高い分解能力のある人は、全く色が変わりません。中には、剥がしてから5分前後で赤くなり始める低活性の人もいます。私はこの体活性のタイプなのですが、ジョッキ2,3杯が限度と言ったところです。

低活性の人の5分後の結果です。ちょっと赤くなってきています。この3分後にさらに赤くなります。

自分の話

私が初めてお酒を飲んだのは大学生の時です。通っていた大学は、入学前に予備校の先生から「年に2,3人急性アルコール中毒で学生が亡くなっている」と聞かされた北海道大学です。少なくとも当時の北海道大学は飲酒におおらかなところもあり、飲み会はかなり盛んでした。研究室にも低温室の隅にビールがあったり、学生部屋にはお土産の日本酒や焼酎がありました。飲み会がさかんなことについては、予備校の先生が言っていたことは正しかったのですが、アルコールハラスメントや事故への取り組みについても説明して欲しかったです。北大は学生自治が確立されている大学で、以前に起きたアルコールによる事故は自治会などで情報が共有され、事故の防止のとりくみがしっかりとなされていました。そのため、飲酒の強要というのはありませんでした(体育会系は知りませんが)。

まったくお酒が飲めない(と思われる)人の結果です。

最近は

大学生に話を聞くと飲酒に対する取り締まりはだんだんと厳しくなっているようです。宿泊を伴うオリエンテーションのある学校の場合は、保護者にも飲酒を禁止する連絡をしているようです。また、新型コロナウイルスの影響で家族以外との飲酒を禁止する部活動もあると聞きます。後者の事例は少し残念ですが、油断すると縦の関係から飲酒を強要する土壌がある日本では、強めの力で制限されていいと私は思います。それでも、飲酒運転やけんかなどのアルコールが原因の事件はあとをたちません。学校の授業などでアルコールが体に与える影響を知ることも重要で、このアルコールパッチテストはそれを知る機会の1つではないでしょうか?

参考文献


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