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ダサいことすんなって言ってんの


2024年11月16日(土)朝の6:00になりました。

本日18時から、新しい習慣をつくるための仲間の募集を開始します。

どうも、高倉大希です。




悪いことすんな、って言ってんじゃないの。

ダサいことすんな、って言ってんの。


キングこと、窪塚洋介さんの有名な台詞です。

20年以上前に公開されたドラマの台詞が、いまだに生きているわけです。


初めて耳にしたときの感想は、カッコいい台詞だなくらいのものでした。

噛めば噛むほど味がすると気がついたのは、社会人になってからのことです。


暴走族には「カッコいい」というイメージがあり、それが少年たちの憧れの感情を刺激し、メンバーの自尊心を満たしてきたが、「珍走団」という思わず吹き出すようなネーミングによって、彼らを滑稽化し、社会的に恥ずかしい存在であることを印象づけたのである。

平野啓一郎(2019)『「カッコいい」とは何か」講談社


ファーストキャリアは、小学校の先生でした。

尻の青い若造が、30人近くの子どもたちをいちどに相手どるわけです。


こんなクラスにしていこう、こんな未来を実現しよう。

みんなで理想を揃えようと、はじめは必死にがんばりました。


ところが、それはもうびっくりするくらいにうまくいくことがないわけです。

複数人で理想をそろえるというのは、そう簡単ではありません。


理念という「言葉」を作れば自ずと浸透し、人々が意識と行動を変えるわけではありません。意識した浸透、意識した実践がなされる「しくみ」を作る必要があるのです。

生岡直人(2023)「こうやって、言葉が組織を変えていく。」ダイヤモンド社


そんなときに、とある先輩がこんなアドバイスをくれました。

「『カッコいい』じゃなくて『ダサい』を揃えられたらおもしろくなるよ」


子どもたちがもつ「ダサくはなりたくない」に、働きかけるというわけです。

このような感情はきっと、大人もおなじなのだろうなと思います。


「カッコいい」を実現するのは、なかなかに難しいものです。

ところが「ダサい」を避けるのは、案外簡単だったりします。


権力とは何か、を一言で言うならば「状況を定義する権利」であるとする考え方が、私には最もしっくりきます。具体的に言うと、その状況において何が良い/悪いとされるのか、どんな行為が求められて/禁止されるのかを決める権限を持っている、決めることが許される立場にいるということです。

竹中直人(2021)「〈叱る依存〉がとまらない」紀伊國屋書店


発表の練習をはじめる前は、みんなで「ダサい発表」を想像します。

人の発表を聞く前は、みんなで「ダサい聞き方」を想像します。


禁止事項でガチガチに固めることと、ほとんど同義なのではないか。

はじめはそんな懸念もありましたが、実際はまったくの反対でした。


「ダサい」を避けることを出発点に、自ら「カッコいい」を求めるようになったのです。

なるほどキング、そういうことだったのね。






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高倉大希
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