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使命に生きた二人の人生:ドラマ『海に眠るダイアモンド』が語る私たちへの警鐘

ドラマへの熱がいい感じに落ち着いついてきたら、このドラマが語る大切なメッセージがわかりました。鉄平と朝子の使命とリナの役割に気付いたからです。
真面目な話になりますが、最後まで読むと、私たちもドラマの続きに参加できることが分かります。多くの人にシェアしてもらえると、嬉しいです。


鉄平のパーフェクトな人柄


鉄平は真面目で明るく、周囲の人々に寄り添うことができる人物です。周りの人を大切に思うあまり、自分を犠牲にしてでも人のために行動する強い責任感を持ちっており、人情深く誰からも愛される存在でした。
彼のずば抜けた決断力は、私には到底真似できないと思います。

また、鉄平を演じた神木隆之介さんは、鉄平の人柄に驚くほど似ているのだそうです。まるで彼自身がそのまま鉄平だと思ってしまうほどぴったりの役でした。

鉄平の想定外の人生


鉄平は誰よりも端島(はしま)を愛し、炭鉱の街を大切にしていた外勤さんでした。彼の存在は島民にとって大きな支えであり、“一島一家”という理念のもと、島民を元気づける存在でした。本来、島は閉鎖的になりやすい環境ですが、鉄平がいたことで島のコミュニティは活性化し、島民たちは生き生きとしていました。

朝子とは結婚の約束を交わしていたにも関わらず、ヤクザから逃れるために甥っ子とその母親リナを連れて端島を離れざるを得ませんでした。その後、日本全国を転々と放浪し、一人逃げ続ける生活を送っていたのです。それは兄・新平が犯した罪を被り、島民や朝子を守るためでした。

鉄平は長崎大学卒業という高学歴で、彼の人柄を考えると本来なら島のリーダーとして幸せな家庭を築いていたはずです。しかし、彼の人生は想定外のものとなり、このあり得ないストーリーが視聴者を驚かせ、魅了したのではないでしょうか。

鉄平の活躍


鉄平は晩年、自分が暮らしていた家を福祉施設に改築し、そこに住む人々に寄り添いながら皆を大切にしていました。施設の女性職員の言動からも、鉄平の意志が引き継がれていることが分かります。

放浪中の鉄平は、多くの人と出会い、愛情深く人との絆を育んでいたのだと思います。また、鉄平の遺品である日記を読んだレオが影響を受け、自立し、人を大切に思うようになったことが描かれています。

ドラマの序盤で描かれたレオは、現代の若者の象徴のように感じました。今の時代、生き生きとした若者を見かけることが少なくなっています。鉄平はそんな人々を元気づける活性剤のような存在だったのです。彼の影響を受けた人々が、その良い影響をさらに広げていく様子が描かれていました。

鉄平にとって、人々を元気にすることこそが使命だったのではないかと思います。

朝子の使命と環境問題


一方、朝子は端島のビルの屋上で庭園を作り、共同作業で植物を育てていました。端島を離れた後、大学で勉強し、東京で屋上緑化事業を起業します。

朝子の使命は、人と自然を結びつけることではないでしょうか。人々は利益や生活のために資源を利用することが必要です。しかし、それと同時に自然環境を壊していることも事実です。私の子供時代、道端には夏の終わり頃になるとコスモスが至るところに咲いていましたが、今ではその姿を目にすることが少なくなってきました。

ドラマの中で、朝子が鉄平に結婚の際にコスモスの種を一緒に植える約束をする場面があります。このシーンは、環境問題への警告であり、未来へのメッセージだと思います。

種の保存(生物多様性の保全)は、特に重要な課題の一つで、人類の未来だけでなく、地球全体の環境を守るための鍵となる取り組みです。

離れ離れになった二人がやり遂げたこと

二人が離れ離れになったのは、それぞれの使命を全うするためだったのではないでしょうか。一緒になっていたら、それぞれの使命を果たすことは難しかったはずです。

ドラマを見終わった後の切なさと同時に清々しさを感じたのは、二人がやり遂げたことへの達成感があったからだと思います。現実にもこのような人たちはたくさんいて、彼らの貢献は後世に引き継がれていくことでしょう。


ところでリナの名誉挽回のために補足しますが、リナは朝子と鉄平の縁を引き裂いただけでなく、正当防衛ですが鉄平の兄新平を人殺しにしてしまった張本人で、運命を狂わせた存在です。視聴者がリナに抱く好感度は高いとは言えないでしょう。しかし、リナの存在はニ人の使命を導いた影の立役者だったのです。

これからの課題


人間は豊かな生活のために地球の資源を利用してきました。しかし、私はこれ以上豊かな自然を壊してほしくないと願っています。人間をはじめ、生き物たちの住処を奪わないでほしいのです。もちろん、今まで築いてきた文化も大切にしながらです。

私たち一人ひとりができることは、ゴミを減らす、自然環境を理解し、尊重するなど小さなことから始めることが、広い意味での自然環境の維持につながるはずです。

その一方で、現代社会は、デジタル化、都市化や核家族化、競争社会や個人主義の広がりによる心理的負担、地域コミュニティの衰退などが複合的に影響しており。このような環境が少子化を招いているそうです。このままでは日本人は絶滅するとさえ言われています。

だからこそ、鉄平が作り上げたような人と人を結びつける楽しいコミュニティがあったらいいですね。

私たちが鉄平と朝子の精神を引き継いで行動に移すことで、このドラマは永遠に続くと思います。

このドラマを長崎県民からの視点で書いた記事↓


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じゅんじゅん
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