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時を編むナンタケットバスケット⑤

今、11作目に取り掛かっているところですが、ご紹介出来ていなかったナンタケットバスケットの5作目。(最初にこのnoteを書いたのが4月でした。)

今回は差し上げる方の用途を考え、中にぴったりなサイズの瓶を4つ入れて多目的に使える収納籠を作りました。
蓋がない分工程が少ないのですが、横幅が長く真ん中がたわんでしまい、型に沿わせて編むのが難しい形でした。


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以下、おおまかな工程です。
ご興味のある方がいらっしゃいましたらぜひご覧下さい( ¨̮ )

やや大物に取り掛かる。
今回は用途に合わせてデザインした物。
縦軸を130本切り出し厳選した100本を使う。
1本1本スポンジで汚れを落とし先が細くなるように形を整え、差し込んでいく。
編み上げていくとカーブで縦軸が広がりやすく、
直線で真ん中に詰まりやすいので注意をしながら。
カゴが編み上がった。
内側と外側に縁をつけていく。
まずは内側に縁を入れる。
外側の縁も合わせる。
この時点で横の芦が乾燥で切れてしまった所があり、その横糸の部分を1度解いて修理をした。
内外にはめた縁を釘で固定していく。
持ち運びしやすいよう取手を付ける位置を決める。
余分な縦軸をカットし、
切り口が滑らかになるまでサンディングする。
縁の上部が綺麗に見えるように、
太めの芦を沿わせて別の芦で巻きながら固定する。
途中で緩むので何度も巻き直す。
巻き終わり。
左右に刺さっているものは、この位置にハンドルが付くので取り付ける穴を埋めてしまわないようにする為の目印。
ニスを塗り終えたところ。
取っ手を付けて…
🙌完成🐰




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私にとって、編む、織る、繋げるという手仕事は、身体のあらゆる器官と響き合い深く通ずる力を秘めていて、幼い頃から組紐や水引を作る遊びを好み、生活に溶け込んでいたように感じます。

その力の成り立ちや源が何であるかを奥深く知るために、素材に触れ感触を確かめながら静けさの中に還り、自身の身体感覚を目覚めさせ、頭での理解だけでなく五感と内在するものを開き体感、体得していきます。

大切な方の元で、季節の植物や食物、気候の匂いを含み、時を経て様々な痕跡を積み重ねながらゆっくりと飴色に変化していくだろうこの籠を愛おしく思います。

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