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シャコバサボテン


一段と寒さが加わるとき
次から次へ
蕾を綻ばせて
下方へ下方へ
連ねていく
厳冬に挑むかのように

シャコバサボテンを
孫娘がスケッチしている
ひと花ひと花
形も色も異なっている
ひと花ひと花
まっすぐな眼差しを向ける

陽が深く射す部屋に
蕾の尖った影がひとつ
テーブルに貼り付いている

この影はどの蕾?

柔らかな指が
あちらへこちらへ
垂れる先の蕾に
そっと触れる

手前の蕾が
離れた影を
ゆらあり揺らした

テーブルの奥にも
あかく咲いているみたい

テーブルに映った花々は
異次元空間に
おぼろに息づく

さらさらした陽だまりに
にょっきり出現したシルエット
孫娘の2本の指の形

ピース
花の世界に入ったよ

ピース
そうだね
Vサインでなくて
ピース

花々に寄り添うのに
求められるのは
peace










△▼ ▲▽ △▼ ▲▽ △▼ ▲▽


近所の庭に
年の瀬が近づく頃
蕾がちらほらとほころぶ
白梅がありますが、
この冬は、
やっと蕾が膨らみだしたくらいです。
もちろん、私の暮らす地方でも、
梅はまだ先です。
その近所の梅は、日当たりがいいのか、
毎冬真っ先に咲くのです。
蝋梅の開花も例年より遅いようです。
みなさんの方の木々の様子はどうですか。


今回の詩は、
遊びに来た孫娘が
暖かな日向の中で、
鉢植えのシャコバサボテンを
写生していたことにヒントを得ました。
植物をじっくり観ていると、
なにか発見があります。


愛知県と静岡県の境にある、
西から東へと連なる丘陵(弓張山地または湖西連峰)
とその景観、住環境を、
住民無視の高架産業道路建設(二川ルート)から守りたいという活動に、
地味(地道ではなく)に参加しています。

<<個性ある景観は、その生活者によってつくられ維持されてきたものだから、誇りであり愛着がある。自分たちのアイデンティティを失ってまで流行を追い、便利や安楽だけを求めていいのか―― それは、自分自身の問題として考えるべきことだ。
 地域は生活者が好ましく生活していることが大切で、その生活のなかで形成された景観が、旅行者にも評価されることが一番望ましい。生活者が誇りを持ち、愛情をもって育てた景観でなくては、他人を感動させることはできない。また、大切にしている景観でなければ、持続するはずはない。それが伝統的景観になる。>>
   『まちづくりと景観』田村明著 岩波新書 P46

 私の暮らす地域は観光地ではありませんが、旧東海道、日本橋から33番目の宿場町で、大名や公家が宿泊や休憩をした本陣や旅籠、商家が復元されているので、来訪者があります。
 来訪者にとっての印象も大切ですが、住民が暮らしやすい地域であるかどうかがまずは問われると思います。
高架産業道路が地域を通過する計画に不安を抱く住民が少なくないのに、
他人事のような対応をしているのは寂しい状況ではないでしょうか。

ご興味のある方は、
「浜松湖西豊橋道路を考える会」のホームページを覗いてみてください。
県に提出したメンバーの「意見書」も読んでいただけると、
私たちの思いがあなたに伝わるのではないかと思います。
地域の風景写真なども紹介されています。
よろしければご覧ください。

来週も水曜日か木曜日に更新する予定です。
また見に来てください。
私もみなさんのページを訪ねて、楽しみたいと思います。



   ◆◆◆  ◇◇◇  ◆◆◆  ◇◇◇


noteへの投稿から生まれたフォトポエム集です。

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