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出不精旅日記(台湾) 2024.12.4 再見台湾!

いつもと同じ5時55分に起床。
明日はいよいよ日本に帰国。午前中の便なので翌朝には桃園国際空港に着かないといけません。
昼過ぎに成田に着き、15時すぎには自宅に。少し休んだら店に仕込みに。また忙しい日々がはじまります。

万が一のトラブルを回避するためにも、非日常から日常に滑らか移行するためにも、ここからはきちんと逆算して計画的に動いていかないと…。

そう思いながら身繕いしていると夫が起きてきました。
顔色は相変わらずよくありません。
「ゴホゴホ…辛いな~。よし、動画見よう」
…。
逆算とか、意味ないかなあ…。

…とても勉強になりました。かなり面白かったです(おススメです)。

しかしまあ、ここまで旅日記を書いていて流石に気付いたのですが、私は夫の体調を心配して口うるさくあれこれ言うものの、
「そんなこと言ったって、こんなに面白いものがあるんだから仕方ないよ(ゴホゴホ)」
と言われると結局好奇心に負けて覗きこんでしまい、夫がおすすめするものがつまらないことは滅多になく、結局なんだかんだいって一緒に遊んでしまって、ハッと我に返るという…
まあ、あれだ、私って…

ただのバカだな (;-ω-)ウーン.

「うすうすは分ってはいましたが、言語化するとそこそこの衝撃です」とつぶやきながら朝ごはんを食べに出かけます。

ホテルを出て…
そういえば隣に薬局があるので、ここでお薬を買いましょう。
薬局は英語OKです。
スタッフさんは親切で、万が一があると困るのでGoogle翻訳を使って丁寧に対応してくれます。
夫は飲んではいけない系統の薬があるので、成分もきちんと確認して購入。

日本では寧という字はあまり使われませんが、台湾だと頻繁に見かけます。
「良い名前ね~」と言われたりするので、寧子嬉しい(≧▽≦)

朝ごはんは以前にも一度伺った
無一物 海鮮粥と蝦仁飯の店

絶品の海鮮粥

相変らず何を食べても美味しいです。
ここは昨日の牛肉麺のお店ととても近いので、このあたり(東門付近)にいらしたらどちらもぜひお立ち寄りください。

ちなみに前回ここに来たときは

なでなで

テーブルに猫ちゃんが乗って来て大変興奮したのですが(≧▽≦)
今回はいませんでした。
ご飯ができるとスタッフさんが「すみません~(不好意思)」と来てくれて、よっこらしょと猫をどけて、アルコール消毒して、お手拭きもくれて、また猫がテーブルに乗ろうとして(笑)…あの一連の作業を懐かしみつつ完食。

一旦部屋に戻り、次は国家人権博物館に出かけます。
地下鉄で

台北メトロ、サンリオとコラボか…

景安駅からバスに乗り…

まだ一部工事中でした。記念に撮影。

国家人権博物館。
ここは台湾が戒厳令下に置かれていた1949年から87年の間、弾圧された反体制派の人達が投獄されていた場所です。
この政治的弾圧を白色テロ(白色恐怖)と呼びます。

ここで、以前から見たかった沈昭良という写真家の作品が見られるということでやってきました。

いくつもの展示棟があってかなり広いので、計画的に見て行かないと疲れてしまいそうですね。病人もいるので、彼がくたびれないように気を付けてあげないと…。
受付でパンフレットを貰い、まずはお目当ての写真展に。

「撮って撮って~」と言う病人。
妻の心夫知らず…。
沈昭良
沈昭良


陳武鎮
曾文邦

当時の施設が保存されています。
見に行きます。

この先、政治犯たちの独房、雑居房が
独房の入り口。常に監視されている
雑居房
外に出ても高い壁で囲われ…
面会場所…

こんなところに何十年も閉じ込められるなんて…とても悲しくなりましたが、「当時の裁判は形ばかりでどんな罪でもすぐ死刑になるから、監禁されるとはいえここで生きられるのは死ぬよりずっと良いと思った」という証言も多数残されているとのこと。
長期に渡る政治犯、思想犯(とみなされた人達も含む)の弾圧について、戒厳令後に台湾政府は正式に謝罪しているけれど、亡くなった人達は帰ってきません。ここでは拷問も行われ、無実の罪でたくさんの人が亡くなりました。

見ているだけでも胸が締め付けられる場所ですが、これを保存し、記憶し、考え続けることはとても大切で、かつ必要なことですね。

この方がとても丁寧に解説して下さいました。
私が中国語がほぼ分からないと知ると、改めて英語で「誰一人とりこぼすことなく、すべての人に、人権の光をあてなければいけないのよ」と仰っていたのが強く印象に残りました。
頂いた資料

一旦ホテルに戻り、夫が熱望していたガチョウ肉の店へ。
ここも歩いて行けます。
夫は台湾でガチョウ料理に出会い、脂身が少なく旨味たっぷり、どの部位も美味しいガチョウに魅せられて
「台湾でイチオシの料理は?」
と聞かれると
「ガチョウ」
と答えるほどの嵌(は)まりっぷり。
ここははじめての店ですが、美味しいと評判です。

美味しい!

どの料理もガチョウの旨味が効いて深い味わい。
となりのテーブルでは、店のスタッフさん(多分家族)がせっせと仕込みをしています。みんなでわいわい楽しそうに手を動かしていて、その家庭的な雰囲気も最高!

金山鵝肉 ガチョウ肉の店
https://litwenblog.com/taipei-jinshangoose/

またしばらく部屋で休んだら、今回の旅の最後のイベント
台北「月見ル君ヲ想フ」のライブに!
ホテルから歩いて行ける距離です。


Saly(Nosu)and her friends
mui zyu

2組出演でそれぞれ60分ほど。
どちらもとても良い演奏で心から楽しめました♪
とくにイギリスのユニットmui zyuのシンセ、穏やかに歪(ひず)んでいる感じがとても素敵です。
「すごい変態シンセだったな」
「かっこよかった~!」

「月見ル君ヲ想フ」南青山にはよく行きますが、台北ははじめて。
ずっと来てみたかったので、興奮して隅々まで見て回りました。
手作りのぬくもりが感じられる心地よいスペースです。

まさかまたカセットの時代が来るなんてね
ポスターも珍しかったり懐かしかったり。
今度はゆっくり訪れたい

ライブハウスを出たら、時間的にレストランはどこも閉まっていたので、台湾ではじめて「すき家」に入ります。
店内は一人で寛いでいる女性が多いです。
安心して入れる美味しいお店、私達もここでホッと一息ついて、そしてホテルへ。

「今日もすごく楽しかったね(ゴホゴホ)。
とにかく(ゴホゴホ)、台湾で(ゴホ)、やるべきことは(ゴホ)、コンプリートしたよ(ゴホゴホゴホ)。
俺は全然悔いはないよ。
M達とご飯に行けなかったのは残念だけどね(ゴホゴホ)」
大丈夫、賢明で優しいMちゃん達は理解してくれると思うし、この様子を見たら
「今回は会わなくて正解(^_-)-☆」
と思うはずですよ。

「俺は帰国したらすぐ病院に行って(ゴホゴホ)、薬飲めばすぐ治るから(ゴホゴホ)。そしたら仕込みするから」
今まで薬を飲んでも全然治りませんでしたから楽観できませんが、とにかく病院には行きましょう。
咳をしながら仕込みはできませんよ、してはいけませんよ。
「分ってる。君も気を付けて(ゴホゴホゴホッ)」
私は気を付け続けています。
「おやす(ゴホゴホゲホ)おやすみ」

そして翌朝、飛行機は無事に桃園国際空港を跳び発ちました。
「楽しかったね」
はい、とても。
「ありがとう台湾(ゴホゴホ)。再見台湾! 俺は…またすぐチケットをとるよ」
チケットの前に治療です。

帰宅すると、出発前に紅葉していた葉が散っていました。
「もうすっかり冬…」
「う(ゴホゴホ)うん(ゴホゴホゴホゴホッ)。
…とにかく病院に行ってくる」

そして夫は3時間経っても帰ってこず、やっと帰宅したと思ったら…
「ゴホゴホ、病院が混み過ぎててずーっと待合室にいたんだよ。やっと診てもらえたら(ゴホ)仕事はしばらく休んだ方がいいって言われた。
ゴホゴホゴホゴホ!!
で、とにかく薬を貰おうと思って薬局に行ったら『薬が品切れ』って言われて、薬が飲めないと死んじゃうと思ったから、寒かったけど離れた場所のもう一軒に行ったらそこは閉まってて(ゲホゴホ)、仕方なくさっきの『無い』って言われた薬局に行って『あるのだけ下さい』って言ったら『処方箋の一部売るのは医師の許可がいるけど、もう先生はいない』って言われて(ゴホ)、俺はもうだめだと思ったからとにかくあるだけ…って交渉してたら『さっき無いと思ったけどやっぱり見つかった』って薬が見つかって、だから買えたんだけど、寒いし時間がかかるしですごく疲れて、もう俺は…フラフラ…なんだよ…(パタン)」

そしてそこから一週間「ありまさ」はお休みを頂きました。

(おわり)

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青柳寧子
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