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長生きするのが人生の幸福?

今回は、医師であり小説家でもある久坂部羊さんの著書
「寿命が尽きる2年前 」という本の内容を紹介します。

人生100年時代が叫ばれている現代で、多くの人は80歳くらいまでは
生きると考えているかもしれませんが、その考えは早めに
捨てた方が良いかもしれません。
それは、自分が80歳まで生きると想定していた場合に、70歳で寿命を
迎えてしまったとすると、「もう死ななければいけないのか」
未練が残ってしまうからです。

一方で、自分が60歳で死ぬと想定したらどうでしょうか?
仮に70歳で死んでしまうとしても、10年長生き出来たので万々歳です。
日本人の寿命が伸び続けているのは間違いないことですが、
それが自分にも当てはまるとは限らないし、自分の寿命が
いくつなのかは分かりません。

だから著者は、想定する寿命は短い方が良いと言ってます。
自分で想定している寿命が短ければ、残されている自分の人生を
全力投球することが出来るようになるからです。
若いうちから「自分は60歳くらいで死ぬ」と考えていれば、40歳くらいから
死を意識して、真剣に生きる気になるでしょう。

今回の内容を通して、人生と健康についての考えを深めていきましょう。





若さなんて目指さなくていい!

現代では、とにかく長く生きることが無条件で幸せのように思われて
いますが、長く生きるということは、それだけ老いていくと
いうことでもあります。
老いれば体じゅうのあちこちに不具合が生じて、
今まで出来たことも出来なくなってくるし、外見的にも
みすぼらしくなってくるのが普通です。

つまり、長く生きるということは老いを受け入れると
いうことですから、望んでいない状態に徐々に変化していくのが
自然ですが、老化した自分を素直に受け入れられる人は、
実はそう多くありません。
70歳になろうと、80歳になろうと、老化という言葉に過剰に反応して、
「年寄り扱いされたくない」と憤慨する人は多く存在します。

ですが、老化は確実にあなたの体に表れてきます。
見た目に気をつけている人は、確かに年齢よりは若く見えるのかも
しれませんが、年齢に伴って老化が進んでいくのは避けることが
できない事実ですから、認めたくなくても老けていきます。
ですから、老化を早く受け入れた方が人生は明るくなるのでは
ないでしょうか。



いつまでも老化に抗っていても若くはならないし、どれだけ見た目を
取り繕っても若い人と比べたら歴然たる差が存在します。
それなのに、あたかも自分が若い人であるかのように振る舞っても、
いずれは限界が来るでしょう。
そうなる前に、老いをちゃんと受け入れることが大切です。

年を取りたくないというのは多くの人の願いですから、新聞やテレビ、
週刊誌には老化予防、若返りに関する広告が溢れています。
こういったものの殆どで勧められているのはサプリメントですが、
そこに医学的なエビデンスはありません。
それらしい実証データを掲げている宣伝もありますが、
大抵は無関係か、信頼性が低いものです。

こういった宣伝でよく見るのは、「〇〇を3年間愛用しています」
「私はこんなに元気です」などと、タレントや一般人が感想を述べて
効果を印象付ける広告です。
あたかも、サプリメントを飲んでいるから健康になったと
誤解を誘うような宣伝ですが、愛用しているのが事実で、
元気なのも事実であれば嘘は言っていないのかもしれません。
しかし、「〇〇を愛用しているから元気です」と言ってしまうと、
医学的に検証していないサプリメントではNGですから、
公正取引委員会から問題にされてしまいます。

サプリメントの扱いは、あくまで「食品」という分類なのです。


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