『洞窟の奥はお子さまランチ』
足元のぬかるむ道を抜け、コウモリの群れを振り払って進んだ洞窟の奥で私はそのお子さまランチと出会った。
何てことだ、信じられない。こんな凄いものがこの世に存在してよいのだろうか。
私の口内に涎が溢れる。
しかも、これが食べられないなんて!
「出来には満足していただけましたかな?」
脇にグラマラスな美女を従えた老人が言う。
私は激しく縦に首を振った。何せこの老人は伝説の食品サンプル職人なのだ。
「それはそれは、久しぶりに腕を奮った甲斐がありました」
老人はにこやかだ。だが、私の意