[4]天国にはまだ遠く
えーと。何となくなんですけど。ずっと住野よる先生という男性作家さんの作品を読んでたので、女性作家さんの作品を読んでみたいと思いまして、瀬尾まいこ先生の作品オススメされてたんですよ。
たまたま本屋さんで出会いまして購入しました。
瀬尾まいこ先生は1974年生まれの作家さんでして、わたくしよりも歳上の女性の方の表現する世界というのに興味をがありまして。
以前、映画観てたんですよ、[そして、バトンは渡された]という作品を観たんですよ。
石原さとみさんと永野芽郁さんが出演されてる映画だったんですけど。あんまり映画とか観ないんですけど、楽しかったんですよね。
今回読んだ、[天国にはまだ遠く]という作品。
わたくしが今現在書きたいテーマというのが、[現代文学]、[死生観]というとこで。ありふれたテーマだけど、深い事を書きたいと思ってまして。
勉強になるかなーと。
正直な話ね、ここ最近配信は頻度減らしたりして、執筆作業というのをしていたのです。そしたら構成だったりの部分で悩んでたんですよね。
書きたい事とか伝えたい事とか残したい事は物凄く明確にあって、書き始めたはいいけど。
構成の仕方で行き詰まってしまったんですよ。
頭の中では明確にあるし、過去にのらりくらりと書いたりした経験もあるし、余裕だと思ってたんだけど。
2万文字くらい書いたあたりで「これ伝わらなくてね?」って思えてしまってね。
それで小説読まないけど書き物はするみたいな事はやめて、プロの作家さんの作品を読んで勉強しないとなーってなったの。
それで今は読書したり、音楽聴いたりしてインプットして、こうやってnoteで文字を書いたりしてアウトプットしてる感じです。
書く事を習慣化していかないとなーって。
ここからは[天国にはまだ遠く]という瀬尾まいこ先生の作品の内容に触れますので、これから読む方は読んでからにしてね。
ザックリというと、人生に疲れた女性が死のうと思って田舎の宿に泊まるんですよ。
そこでクスリ飲んで死のうとするんですけど、死にきれなくてね。そのまま21日間という期間を、その宿で過ごすという話なんですよね。
主人公の女性、千鶴は仕事とか上手くいかなかったりで、疲れてしまったんですよね。保険の営業の仕事をしていたんですけど、ノルマが達成出来なかったりで、会社でも居心地が悪くなってしまって、それで思い詰めて死を選んだですよ。
でも、死を選んだ先に死はなくてね。
田村さんっていう男性と2人で宿で過ごす時間の中で、田舎の暮らしだったり、自然の中で過ごす時間に対して魅力を感じるんですけど。
最終的には「この場所に居続ける事は自分とっては正しい事ではない」という気持ちを感じ、田舎から離れるんですよね。
最初は死というものに強い気持ちで向かっていくんですけど、死にきれなかった後に出会った田村さんとの時間が少しづつ千鶴を死から遠ざけていく細かな描写は素敵でした。
ただ、言葉で具体的な何か表現があるわけではないんですよ。特に恋愛的な雰囲気になる訳でもないし。ほんとに最後の見送られる時に、一緒にいたいと言ったら彼はいてくれるんだろうや、このまま一緒にいたら幸せなんだと思うって言葉になる前の気持ちは表現されてるんですけど。
死というものに向かっていく感情を抱えて動いてる前半でも、死というものから離れていく後半でも、具体的な出来事が起きるとかなくてね。
只々、ゆっくりと時間が過ぎていくのを丁寧に表現されてるんですよ。
読みながら「大きなイベントとかひっくり返す何かがあるのかなー」って思いながら読んでたんですけど。特にないんすよね。
言葉や文字での作品に対する答えみたいのが明確に書かれてくなて、答えは読者なりに出して欲しいって事なのかな。。
わたくしが書いてた時ってなんか熱量持って書いちゃうって時があったんですけどね。
平たく書くのって逆に難しいなーって思えた作品なんですよね、[天国にはまだ遠く]という作品は。
それで、淡々と流れていく中で、大きな何かがなくても伝えたい事ってちゃんと伝わるんだなーと思えたんですよね。
ほんとに小さな集落で大自然に囲まれてる場所で、そこで暮らしてる人たちはみんな顔見知りで、仲がいいんですよ。そんな人に囲まれて田村さんと一緒に過ごしていくっていうだけなんですけど。
今まで千鶴が生きていた場所と違って居心地が良いし、居やすい環境なんですよね。
でも、千鶴はそこに居る事はしなかったんですよ。
そこに居続ける事が、自分にとって良くないと思ったんですよね、きっと。
何となくわかるなーって。
居心地が良かったり、居やすい環境って自分にとって[甘え]になるって事なのかな。。
たまに居るならいいけど、いつも居ると自分がダメになるって思えたって事なのかな。。
うーん。深いですなぁ。。
読者は楽しいねぇ笑
ホント勉強になりますね。。ええ。。