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「誰が言うか」と「何を言うか」

あなたは他の人の話をどのように聞いていますか。
例えば、「こうしたらいいんじゃないかと思うんですが、どう思いますか?」とある人から聞かれたとして、何を基準に回答してますか。

普通に考えたら、その提案の内容の良し悪しを考えますよね。
でも、仕事をしている中で、このようなことが発生していることがあると感じています。

「何を言うか」よりも「誰が言うか」を重視していないでしょうか
若手社員と社長が同じ提案をしてきたときに、社長の方だけ進めていないでしょうか。
親しくない人と親しい人が同じ話をした場合に、受け取り方を変えていないでしょうか。

もちろん、プライベートに関しては、「誰が言うか」を重視してもいいかもしれません。
でも、仕事の場で情報を受け取る場合は、「誰が言うか」よりも「何を言うか」を重視した方が、成果は上げやすいのではないかと考えています。

実は、ドラッカー氏も、このように言っています。

「決定においては何が正しいかを考えなければならない。やがては妥協が必要になるからこそ、最初から誰が正しいか、何が受け入れられやすいかという観点からスタートしてはならない」

ドラッカー『経営者の条件』

本noteでは、このように、「何を言うか」よりも「誰が言うか」を重視することによっておこる弊害や原因、どのようにすれば「何を言うか」を重視できるのかを考えてみたいと思います。

(補足)
時によっては、「誰が言うか」が大事な場面もあるとは思います。
例えば、情報を共有する場合、相手に何かの行動をとってほしい場合です。
「何を言うか」は情報ですが、「誰が言うか」はある意味「~さんの言うことだから」と価値になっている場合があります。
「誰が言うか」の価値を否定するつもりはありません。
ただ、自分自身が情報を受け取り判断をしていく場合は、「誰が言うか」よりも「何を言うか」を重視した方がいいのではないかと考えているので、本noteを書いています。

「何を言うか」よりも「誰が言うか」を重視すると起こること

「誰を言うか」を基準にしていたっていいじゃないか。
そう思われる方もいらっしゃるかもしれません。

ただ、Andyコーチは「何を言うか」よりも「誰が言うか」を重視すると、下記の3つのような弊害が起きてしまうのではないかと考えています。

①一部の人からの提案が上がってこなくなる
周りの人はあなたが思っているよりもあなたのことを見ています。
自分が提案した内容は無下に扱われたのに、上位者から同じ提案を受けたらすぐに動いている。
そういう姿を見ていると、無下にされた側はまた提案したいと思うでしょうか。
そもそもマネジャー・人としての信頼を失ってしまうのではないでしょうか。
特にあなたがマネジャーの場合、メンバーから提案が上がってこないと指示待ちになってしまったり、組織にイノベーションが起きない状態になってしまい、チームとしての成果も上がりにくくなると考えられます。

②情報としての偏りが発生して判断を誤ってしまう可能性がある
上位者や親しい人がすべてを知っているわけではありません。
同じ提案を受けたとしても、その背景にある情報は提案者によって異なる可能性があります。
判断をする立場としては、あらゆる角度から情報を持っていた方が、適切な判断ができるかと思いますが、「何を言うか」ではなく「誰が言うか」を重視してしまうと、一部の情報のみで判断してしまうことになってしまう可能性があります。

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