現金?電子マネー?はじめて子どもにあげるお金はどちらが良い?
お金がどこからきて、どこに行くのか? を想像する力を付けることを目指すフィナンシェの会。その一部として、娘たちに電子マネーを使わせてみるという選択を実験的にしています。まだまだ電子マネーをお子さんにあげている方は少ないかと思うので、現金と電子マネーの良いところを整理してみました。
定期的にお小遣いを渡したいなら
小2と年長の娘たちは、お年玉全額をSuicaに入れ、1年かけてやりくりすることに挑戦中。(詳しくはこちら↓から)
でも、途中で「やっぱり触れるお金も欲しい!」と、お家でお仕事をすることもあります。私たち夫婦は99%キャッシュレス生活なので、子どもの50円、100円のお小遣いのためだけにおつりをもらうのが大変です。でも、Suicaの電子マネーでは送金も少額のチャージもできないので、やはり現金になるんですよね。
ぜひ親のモバイルSuicaから、子どものSuicaにお小遣いを少額送金できるようなシステムを開発してほしいものです。
お小遣い帳を作りたいなら
子どもにお金の管理を教えたいから、お小遣い帳を付けさせたい、という方もいらしゃるのではないでしょうか。私はそこまでマメなタイプではないので、買い物の度に「お小遣い帳に書いたら?」ということができないんです。
でも、Suicaの履歴印字を使うことで、毎月何円お金を使っているのか、すぐに分かります。エクセルにデータを入れてみて、姉妹でお年玉の減るスピードを比べてみたり…。お小遣い帳が続かない私みたいなタイプの方には、便利な電子マネーをおすすめしたいです。
ちなみに、フィナンシェ話で取材させていただいた竹内さんのお話によると、家計簿やお小遣い帳は必ずしも必要ではないそうなんです…! 個人的にはちょっと安心しました。
余計なものにお金を使ってほしくないなら
お小遣いをあげたら、親がどこまで使い方を決めるかは難しいところ。できたら自由に使わせてあげたいですが、ガチャガチャとか、ゲームセンターで使ってしまった、というのはなかなか賛成しにくいものです…。また、こっそり学校や保育園に小銭を持っていき、お友達にあげてしまった、なんてことも。
電子マネーなら、使えるお店が限定されていますし、誰かにあげることができないという利点があります。といっても、将来的にガチャガチャも電子マネーで払えるようになるかもしれませんが。
最近は、Suicaで支払えるお店も増えています。子どもたちの目線で見ても、現金がなくても電子マネーがあれば支払いのシーンで困ることはそんなにないみたいです。
お金は経済を回っていると教えたいなら
このポイントを考えると、現金が優位。
たとえば、小学校で赤い羽根などの寄付の依頼が来た時のこと。夫が、小銭を持っていない私に200円を渡して、それを封筒に入れて小2の娘に渡す。そこから、担任の先生、校長先生、赤い羽根の事務局、災害で被害を受けた方にお金が巡る、ということが教えやすくなります。
今は寄付のアプリも出てきて、どんなことに寄付したお金が使われたのか、など分かるケースもあります。でも、買い物したお金が、実は児童労働につながっていた…など、まだまだお金の行先が分からないものは多いです。現金でも、電子マネーでも、いずれにしても親から子どもに説明して、一緒に考える回数を増やすことが必要なのだと思っています。
幼い子供へのおつりの説明を省きたい
次女はまだ5歳。買い物やおままごとの度、おつりの概念が良く分からないようでして…。「どうして、おつりがもらえないの?」「買い物したらお金がもらえた」という感覚があるようです。
加えて、お財布の中にある小銭が、1円玉、5円玉、10円玉…とたくさんあるほど、残った金額を理解しにくいことも分かりました。100円玉1枚よりも、10円玉10枚の方が喜ぶ、という感じです。
小学校に入れば、足し算や引き算も習うので、お金の数え方やおつりの計算も分かるようになります。でも入学前に教えるのは、かなり大変…。そんなときは、電子マネーが便利。買い物の度にレシートを見れば、残高を見ることができますし、「あと半分くらいは使えるよ」とフォローしてあげれば納得できるようです。
現金でも、電子マネーでも、いずれにしても幼い子には、どれだけ使ったのかは会話してあげるのが良さそうですね。現金の場合は、このような円を書いて見せてあげても分かりやすいみたいです。
金銭感覚を養ってほしい
お小遣いを子どもに渡す理由として、「金銭感覚をつけてほしい」が挙げられるそうです。そのためには現金の方が良い、なぜなら電子マネーでは子どもが使いすぎてしまうから、という記事も時々見かけます。
私は、幼い時から電子マネーを使っても、特に問題はないように感じています。自身で現金をSuicaに入れているため、お金としての感覚もあるようです。買い物の時も、値段を考えながら決めていますし、使いすぎるという面で現金との差を感じることもありません。
それよりも、早い年齢のうちから、決まった金額の中で自由にお金を使う経験が必要なのでは、と思います。幼い方が一緒に買い物に行くシーンも多く、お金の使い方を会話できる機会も多いです。買ったものが、気候変動や海洋汚染につながるようなプラスチックでできているのかどうか? という会話も、幼い方が素直に聞いてくれる印象も。
「いつからお小遣いやお年玉をあげて使わせよう…」と考えていたら、ぜひ早めにチャレンジすることをおすすめしたいです。
結果を一覧でまとめてみると…
多少無理やりかもしれませんが、これらのことをまとめてみると、以下のような感じです。電子マネーと現金、こっちじゃないとダメ、ということはない結果に。いずれにしても、将来は現金が使われるシーンが少なくなるので、幼いうちから電子マネーに触れることも必要なのではないでしょうか。
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フィナンシェの会では、「お金がどこからきて、どこへ行くのか」という流れを意識した金融教育を目指しています。他にも、日常生活で子どもとお金のことを学べるさまざまなアイディアをご紹介しています。宜しければ他のアイディアもぜひご覧ください。
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