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2,3センチ低い

おそらく長くは続かないだろうけど、今日気づいたことを気に留めていたくなったので紙に書く代わりにnoteに記してみる。

ピザ屋でのこと。配膳や片付け、洗い物や飲み物を作っているときに、どうも食器が引っかかったり、音を立てたりしてしまう。これは昨日の昼から続いていて、昨日はお気に入りの皿を割ってしまった。

今日も同じような感じで、腕や手を動かす感覚がどうやら2、3センチ思っているよりも低いようだ。それが原因で当たって音を立ててしまったり、何かに引っ掛けてしまう。

ボケっとしているとかではなくて、しっかり動いていても全体的にずれている。下に2.3センチ。そんな感覚。

途中でピザを焼く相棒が声をかけてくれた。「なんとなく、昨日が終わってない動きっすね笑」とても感覚的な言い方だけど、なんとなくわかった僕は、一度水を飲んで今だけに集中してみた。すると、所作がすんなりするというか、先ほどまで感じていた高さのズレを感じなくなった。

「昨日が終わっていない。」彼が何気なく言った言葉は、おそらく今に心がないということだろう。何を大袈裟にではあるが、そう言うことというのは往々にして今に心がないことが原因なのだ。例えそれが皿を置く時の音という小さなことだとしても。

そういえば、3日前からできていないことがあった。昼しか営業していないピザ屋を閉めたあと、シャワーを浴びて、そのまま服を手洗いして干していた。ここふた月ほどとても忙しい。窯の熱と途切れないお客さんでヘロヘロになるのだが、それが終わって、水を浴びた後カラダを洗って、着ていた服もそのまま自分の手で洗ってしまう。全てを落として、さっぱりしてから、タバコとコーヒーで2人で今日を振り返って、いろんな気づいたことを言葉にしてから次のこと、いわゆる頭を駆使した方の仕事や遊びに移る。で、早めにそれを終わらせて眠る。そういう生活をしていたのだが、この3日前から、終わってすぐに予定があってそれができていなかった。1日の全てが終わったあとシャワーを浴び、洗濯機に放り込んでいた。寝る時間も必然的に遅くなるし、寝る少し前までpcの前やスマホでメッセージを送っていたり。

1日のトドメというか、決着をつけることができていなかったんじゃないだろうか。終わってない感覚のまま次の日が続いているために、心の中に溜まるものが多く、必然的にカラダ、ここでは背中が丸くなって肩が下がり結果指が2.3センチ、思っているよりも下を動いているということが起こったんじゃないだろうか。

トップアスリートはその日の自分の調子を言葉にできる。それはおそらく、日々自身を観察して、明日のために今日に決着をつけて、今に目を向けているからかもしれない。
また、好不調の波を小さくするために一流になればなるほどルーティーンを持っているのはそういうことかもしれない。

たかが、お店の中での小さな動きではあるが、この違和感を認識すること、振り返ってみて感じること。その上でこうしてみようと思うこと。というのは、何も一流だけの所作ではないだろう。

この歳になってようやくわかってくることが増えてきた。

ということで、今日はピザ屋が終わったら水シャワーを浴び、手洗濯をし、5時までに編集や企画の仕事を終わらせて、振り返りのためにこれを打っている。

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