テレワークから思い出すこと、紙、印鑑、その他無駄との闘い
コロナでテレワークが注目されています。幸か不幸か休職中で、まあどのみち倒れるならベストタイミングだったとも思える今日この頃です。自宅で籠城しながら、リハビリ程度に論文作業などをしています。倒れる前も、普通に研究室からカフェを転々としながら、論文を書いていました。結果を出せば問題ないと思います。
以前組織ガバナンスがストレスの原因の主ではないかと書きましたが、10年来、無駄(と主観で思える)な紙事務書類、印鑑と闘ってきました。本当に無駄ばかりだと今でも思っています。東京から着任して、それに驚愕した覚えがあります。印鑑を押すだけの人を雇用して、激しい競争環境下の若手研究者の人件費を食っているというのが率直な感想でした。そして、それを疑問に思わず、無能な働き者的に頑張っている姿をみて、指揮官がまともならこんなことにはならないんだろうとつくづく思い、ストレスを激しく蓄積していきました。事務職員の方は定められたプロセスをこなすのが職務ですから、当然であり、その面では優秀だと思う方も多々おられます。ただ自分でやっていて疑問に思われることがないのかな、理事クラスに陳情したりすればいいのになと、常々感じました。
私は基本、誰にでも同じ態度で、無駄でおかしいことはすぐ陳情しました。でも問題は、陳情プロセス自体が不明確で窓口もなく、声は届かない、結局普段通りルーチンするというパターンでした。指揮官クラスも団塊非競争研究経営未経験者で、世界のアカデミアの潮流、昨今の若手事情への想像力もなく、おはちが回ってきたからやむなく役職している感がありました。だから自己リスクとって事務改革に労力を割く気概もなくて当然だと思います。ということで、ストレスを蓄積しつつも、初期段階ですでに内部陳情では無駄と見極め、本省や内閣府、心ある政治家(現防衛大臣など)の方に言って、一瞬で事が動くということもやってきました。これは私だけでなく、全国の多くの若手研究者がやってきたようです。これが鬱化の遠因となったのは否めませんが、相当内部が効率化されたことは自負しています。
ここ数年で世代交代が進み、最適な指揮官になり、ようやくまともになって、本当に組織ガバナンスも風通し良く改善してきたと実感できてきて、ありがたく思っています。そんな中コロナ問題となり、つくづく有事の俊才が指揮官クラスでよかったと思うと同時に、ますます合理化改革が進むことを祈ってやみません。我々氷河期クラスも、ふと気付くと中堅となり、突き上げられる側に回るわけで、兜の緒を締めて自己改善にも臨んでいきたいと思っています。ともあれコロナ被害の軽減と収束を心よりお祈りします。
ではこのへんで。次回は中核ネタであるセンター委員や日常茶飯事のハラスメント対応についてふれようかなと思っています。