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Bounty Dog【Science.Not,Magic】上

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遠く、でもいずれ来るだろうこの世界の未来を先に走る、とある別の世界。人間達が覇権を握るその世界は、人間以外の全ての存在が滅びようとしていた。事態を重くみた人間は、『絶滅危惧種』達…
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2024年11月の記事一覧

Bounty Dog【Science.Not,Magic】109-110

109

 蔓延した常識に”パグェハダ”をしようと、彼も動いていた。思い入れがあった、創業時は間借りで最終的に全体を手に入れて所有品にしていた小さなビルが唐突に破壊されてから心臓と精神の具合が悪いが、何としてでも己が動かねばならないと強く思っていた。
 先ずは虎に会いたかった。次に会いたいのは、ビル内に潜り込んでいると聞いた2人の子供達。子供達と行方不明の虎の子に因果関係は無いと思っているが、大人

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Bounty Dog【Science.Not,Magic】107-108

107

 A:あの、あの………ええ、ええ、ええ。その。
 Q:如何しました?
 A:あ、すいません。失礼だと重々承知の上で聞きます。気になっていたので。
 Q:はい、どうぞ。
 A:”お散歩”中に、どうしてあんな恐ろしい事が起こっていたと気付いたのですか?シルフィさん。
 Q(シルフィ):ああ。其れはですねーー。

 初めに勘付いたのはリングだった。自称スティーヴ・マグナハートと同じ形状の”代物

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Bounty Dog【Science.Not,Magic】105-106

105

 バグフィリィは、己がモデルになった”キ”の会社のマスコットに起こされた。ガルルル、ガルルル唸り声を上げてから、アラームに併せて大きな咆哮を上げた子虎のバグの声で、虎の亜人が飛び起きる。
 ガルルル、ガルルル唸りながら、眠気眼を擦り擦り移動して、社長室のデスクの上に乗っている通信機の画面に住んでいる”友達”に挨拶した。虎のバグはピョンピョン跳ねて、動作で挨拶を返す。ガルルル、ガルルル唸り

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