#恋愛
王様の耳はロバの耳(に出てくる穴)
どうしても、自分の内部に留めきれない話があるので、今夜はそのことについて書く。眠れない夜が久しぶりに訪れたので。
僕はドロドロの恋愛をいくつかしてきたわけだけれど、その中で最もドロドロだったものについて書く。誰にも話したことはないし、書くのも初めてだ。誰にも理解できない種類のドロドロなんじゃないかと思う。
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相手はいわゆるメンヘラだった。メンヘラにもいろいろな種類があるけれど、僕が出
僕も自分の人生を生きなきゃいけないんだけれど……
「そのかわいい笑顔で、私に取り入ろうとしているわけでしょう?」とその人は言った。
「それ、けっこううまくいってるよ。もっと頑張って」
そんなことを言われても笑顔を維持できるほど、僕のハートは頑丈ではなかった。僕の”かわいい笑顔”とやらはすぐに唇の縁からこぼれ落ちて、地面にあたって飴細工のように砕けた。
その人は僕の2.5倍くらいの年齢だったけれど、僕は彼女のことをとことん好きになってしまっ