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御上先生の舞台裏

日曜劇場は見逃せないドラマが続いています。新年の受験シーズンに始まったドラマ御上先生。官僚が私立進学校の教師として赴任します。
官僚の教師が今の教育に一石を投じる作品。かつての熱血教師ものとはちょっと違います。

一般大学受験とは無縁の私なので、まして現代高校生がどんな勉強をしているか?は想像もできないので、ドラマ開始から映し出される学校の様子。
御上先生の授業もなんだか難しい数学の板書を背景に語られるセリフも、細かいところはともかく、次々と起こる事件に引き込まれていました。
が、この「細かいところはともかく」には想像以上のバックグラウンドがあったのです。

東洋経済の配信しているYouTubeに西岡壱誠という人がこのドラマの監修をしている裏話を見つけました


YouTubeからプロフィールを引用すると
西岡 壱誠(にしおか・いっせい) 現役東大生・ドラゴン桜2編集担当 1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。 そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。 著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。


という方で、若干28歳というからまた驚きます。
さて「細かいところ」というのは御上先生の板書された数式の部分。
あまりにびっちり描かれていて、授業しながらどうしてこんな風に書けるものか?と違和感もありましたが、その一つとして
ある代数の問題を解く解き方を数式で書いていくと、幾つもの数式が必要なのだけれど、この問題は三角関数なので、これを図形的な考え方にするとシンプルでわかりやすくなる。つまり代数と図形は別のカテゴリーと考えずにそれぞれの方向から思考する能力があればもっとクリアに理解できる。
この教え方にエリート高校生が御上先生に一目置くというシーン。そのシーンのために問題を作り解答を考えるのが監修の仕事の一つだったというのです。
そのコンセプトを考える脚本家もプロデューサーもすごいし、それをリアルに実現させるためにこれだけの叡智を駆使していることにも感動しました

このドラマは進学校や進学塾の「受かるためのテクニック」的な教育に偏りつつある傾向から、物事の本質を読み解く力を伝えようとしているのだと。
これからますます目が離せなくなりました。

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