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よみがえる「記憶にございません」の記憶

ロッキード事件

1976年アメリカの航空機製造大手ロッキード社による旅客機の受注をめぐって明るみに出た大規模汚職事件
田中角栄元総理大臣が逮捕され、関与したとされる全日空社の役員が次々と証人喚問され、その時出てきた国際興業社主小佐野賢治氏が放った言葉

記憶にございません

その年の流行語になったこの便利な言葉。彼は質問が核心をつくたびにこれを繰り返しました。
当時15歳だった私は、総理大臣が犯罪者だったこともショックだったし、大(だい)の大人が、こんな堂々と知らんぷりする姿が信じられませんでした。

政治家は偉い人と漠然と信じていた15年間が一気に崩壊した時でした。

船場吉兆

2007年 大阪の船場吉兆という料亭が、食品の賞味期限切れや産地偽装していたことが明るみに出た時の記者会見では
取締役の長男の横に座った母親で女将の湯木佐知子氏が
言い訳の言葉を隣で囁く声がまる聞こえ

頭が真っ白になりました

は、あっという間に全国に流れました。
こんなことを思い出して、ネットで過去の不祥事のことを調べていたら、
雪印、赤福、白い恋人、不二家などの賞味期限など偽装
挙げられてみれば今や懐かしい事件です。

責任のなすりつけ

そして不祥事が発覚した時に共通して言えることは

従業員が勝手やったこと

政治家だったら

秘書がやったこと

という上層部の言い分です。それこそ責任をなすりつけられた部下や秘書からは反論が出て、どんどん泥沼化していくのです。

こんなにもわかりやすい無駄な抵抗。それでもなぜ人は自分に降りかかる災いを避けようとするのか?

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