鬱蒼と、、
我が家の裏には林がある。
小学校2年生の時に、父が一軒家を建てて越してきた頃は、バス通りから心臓破りとも言える急な坂を上がってやっとたどり着けるエリアに、10軒ほどのご近所以外は林と畑と野原しかなかった筋金入りの山の中。
今でこそ畑も分譲地になって、家も増えたけれど、相変わらず我が家の裏は林。
それゆえに日々鳥の声に満ちたりているの
だが、、、
6月のこの時期はまるで呪いをかけられたようにものすごい雑草で埋め尽くされる。かつて両親のいた頃はこまめに草刈りもしていたけれど、母が一人で住むようになり、ついには88歳ともなると、もう刈った草を運ぶのも限界が来てしまった。
週に3日レッスンのために帰るたび実家は緑に埋もれていく
このままでは中に住むばあさんも埋もれてしまう
意を決するしかない
本日草刈りしました。
首までぐるり覆う帽子、長袖のパーカー、長靴、ゴム手袋という完全防備
我が家は表には庭、そこからお隣に隣接した通路を通って裏の林へまわる構造なので、
刈るべき場所は庭、通路、裏、という3ヶ所なのだけれど、全部は無理なのでまずは母のリクエストで身の丈ほどに草の伸びた裏の草むらに通り道を作るミッションから
草はほとんどが蔓性植物なので、ハサミで切って引っ張るとするするとついてくる。長い、太い、しぶとい。切ってはひっぱり、を繰り返す。
草を刈るのはいいが、刈られた草は結局もっと奥の草むらに放り投げるだけなので、
刈り取ることはできず、草を分けるとでも言おうか?左右に広げて切っては
するする〜 えいっ!
するする〜 えいっ!
格闘の末、通り道を作ることはできたが、うっそうと草の茂る景色はさっぱり変わらない。どこもかしこも草。草の海原ともいおうか果てしない
さて、お次
隣との境にはすごい繁殖力の木が毎年ぐんぐん伸びる。名前は知らぬが、こいつが本当に憎たらしい。すでに仲間同士で地中深くに根を張っているので、もう掘り起こすことはできないから、ちょっとでも伸びた若い枝をバキバキ切っていくのだけれど、それでも気づかぬうちにそだってしまったやつはノコギリで容赦なく切断!
これは日頃の漠然とした怒りをぶつけるには最高の行為である!
バキバキ!
バキバキ!
切り倒した大きな枝をよっこらと担いで奥の草むらに放り投げにいく時にいつも
クリスマスツリーにしたろか?
と思う
1時間ほど戦い、なんとか、母のリクエストの通り道はできた。
が、それをみた母が一言
「ほうずきも切っちゃったのね」
うっそうと茂った草むらの中には秋明菊、と水仙とほうずきとかあったらしい。
秋明菊はなんとなくわかったから残した。
水仙はもう倒れてしまっている。
ほうずき?
しらんわ!
かくして、本日終了!