noteの使われ方調査(公式noteアカウント開設のご挨拶)

 合同会社Fieldworkerです。調査会社をしております。

 調査会社っていろいろありますが、弊社の調査は、どちらかといえば、探偵に近いです。たとえるなら、みなさんがよく聞く、視聴率なんかも調査会社が出しているわけですが、視聴率そのものを出す仕事ではなく、視聴率がそうなった理由を探す仕事といったらわかりやすいでしょうか。

 だって、数字そのものよりも、その裏の方が、気になるじゃないですか。不倫した相手の数より、タモクテキトイレの方が、インパクト絶大でしょ。

 noteは、集客に効果があるらしいって聞いたので、勢いで登録してみました。ただ、勢いで登録してみたものの、どうやって使うのかは、さすがに考えさせられました。だって、すでに自社のブログもあるし、どうやって使い分ければいいのって。

 で、ググってみました。大した記事ないですね。どれも、似たり寄ったり、パクりあいって感じの記事ばっかりです。ひどいのなんのって、ほぼ同じ内容だったら、古い記事の方が先に書いてるはずなのに、新しい記事が検索上位にきちゃう理不尽さ。

 でもって、新しい記事には「古い記事を参考にしました」なんて一言も触れてません。立ち悪いですね。剽窃だとか、盗用だとかって、ご研究されている方々の世界の話なのかと、思ってました。まさか、こんな身近なところに、ごろごろ転がってるんなんて。たまげました。

 なので、独自に調査してみました。まだ仮説の段階ですが。手前味噌になりますが、弊社の強みですね。えっ、数字を集めたのかって、そんなんじゃないです。内部の人間でもないのに、細かいデータはもらえないでしょう。

 じゃあ、何をしたのかですって。訪問させていただきました、noteにご登録されている方々のページへ。もちろん、一部ですが。そして、みなさんが、どうやってnoteをお使いになられているのか、つまりnoteの使われ方を、ざっくりとですが拝見させていただきました。

 自己紹介がてら、下記では、noteの使われ方の分析をさせていただきます。

SNSの基本、スキスキ大好き系

 登録したからには見てもらいたい。誰しもが思う願望ではないでしょうか。もちろん、弊社もそうです。まずは、そのお手本から。

 サンプルとしては、有名人がよろしいかと。さすがに、有名人の方々、すごいですね。フォローされまくりです。それでいて、フォローの数なし。あこがれます。それにしても、AKBの柏木由紀さんは、noteの役割を端的に指摘していらっしゃいますね。

Twitterでは文字数が足りない。
Instagramは写真がメイン。
一応ブログも持っておりますが、皆様に報告するほど充実した日々やお洒落な生活を送っているわけでもない。

でも、少しお話ししたいときもある。
インタビューでは話しきれないこともある。
なんとなくこんなことを考えたりします、ということを伝えてみたいときもある。

そんな私に、このnoteがぴったりなんじゃないか、と考えました。

柏木由紀(AKB48)「note、はじめました。」より引用

 こんなこと書かれたら、イチコロですね。今まで見られなかった一面が見られそうで。期待が膨らみまくります。毎日、覗いちゃいます、間違いなく。

 それにしても、いきなりこんな使い方ができたら、最高ですね。でも、有名人じゃない我々は、フォローワー0からはじめなければなりません。

 とりあえず、がんばって記事を書き上げました。そりゃあ、少しでも多くの人に見てもらいたいというのが本音でしょう。かといって、編集部は「おすすめ」になかなか取り上げてくれません。そこで、考えました。

 「スキ」を押しまくるわけです。まあ、SNSの基本、数打ちゃ当たる!?かもしれないリロンです。この行為を行う人たちを、スキスキ大好き系とでも命名しておきましょう。

個人から企業まで、幅広ーい利用者

 そもそもがクリエイターをターゲットにしたnoteですから、利用者は、圧倒的に個性的な個人が多いと思われます。でも、最近では、法人向けのサービスを開始するなど、企業の参入も増えてきているようですね。

 やはり、コンテンツを販売できるという点は、クリエイターに限らず、企業にとっても魅力でしょう。大手新聞社なども参入してきているのには、びっくりしました。朝刊が百数十円で買えるのに、1記事を100円で売っているのを見て、誰が買うのって思っちゃいましたが。

 さて、この利用者を一つの軸で考えてみましょう。一端に個人を設定してみると、その対極には企業・団体が想定されます。この間に存在している、利用者を考えてみると、次のようになるのではないでしょうか。

Fig01_スライド1+

 企業・団体の一番手は、そのまま企業や団体ですね。で、それに限りなく近いところには、起業系とか、デザイナー系っていう人たちが存在するように思います。これらは、最近起業した中小企業とか、個人事業主ってイメージです。ここまでは、企業とか、経営者っていう肩書で参入してきている人たちです。

 次に、個人を考えてみましょう。企業に限りなく近いところにいる個人は、副業系って感じでしょうか。子育てママ系も結構いそうですね。それから趣味系。撮り鉄なんかが当てはまります。あと、大学生なんかによく見られる自分大好き系。自分の写真なんかも、出しまくってますね。

 もっとありそうですが、取り急ぎ、気づいたのはこんなところです。noteには、サークルなんて、機能もありますが、趣味系なんかは、熱い結束力がありそうですね。あと、起業系なんかも、異業種交流会などのごとく、ぬかりなくこの機能で、コミュニティを育んでいるような気がします。

 スキスキ大好き系で、投稿の内容にかかわらず、がつがつ「スキ」をつけまくりそうなのは、やっぱり起業系、副業系でしょうか。彼らにとってみれば、顧客の獲得は最重要課題ですからね。とにかく、noteを開けば、常に顧客予備軍を探しているのではないでしょうか。

ネタは芸術系?、それとも技術系?

 次に、noteでは、どういうネタが扱われているのか、に注目してみましょう。ネタの分類は、手っ取り早く、noteの上に並んでいる項目を使ってみました。「マンガ」「コラム」「小説」「写真」……ってやつです。

 さっきの利用者は縦軸で考えてみたので、今度は横軸で考えてみましょうか。右に「芸術」、左に「技術」を設定してみます。

Fig02_スライド2+

 「マンガ」「小説」「写真」「サウンド」は、間違いなく「芸術」度が高いでしょう。なので、右端に置いてみます。この中のどれが、一番芸術性が高いのかは、不毛な議論だと思いますので、みんな同一線上に置いておきます。「エンタメ」なんかも、ここに含まれますかね。

 一方、「技術」に目を向けると、そのダントツ1番は「テクノロジー」ですね。なので、これを左端にもってきましょう。その右にきそうなのは、ビジネスですかね。だって、経営的なテクをいろいろ教えてくれそうじゃないですか。で、さらに、その横は、「ライフスタイル」あたりでしょうか。生きる術が得られそうですから。

 残ったのは、コラムですか。これは、幅広いですね。非常に軽いエッセイ的なものから、時事問題などを扱った硬いものまであります。まあ、ノンフィクションなんて分野もありますから、残った隙間にこれを置いておきましょう。

 いずれにしても、オリジナルのものをアップしているってのは、共通していると思います。はい、そう信じたいです。パクリはないと。で、そうなるとどういう現象が起きるのしょうか。

 それを、顕著に示しているのが、小説の分野になります。私小説が横行するのです。他人とかぶらないネタで身近なものは、自身の体験なり、経験ですからね。自分大好き系の大学生などが、もっとも手を出しやすいのも、体験談、経験談で、海外旅行などの旅ネタはその典型でしょう。

 で、先ほどの利用者の系譜と掛け合わせてみると、こんな感じになるでしょうか。

Fig03_スライド3+

収益への期待度

 先にもちょろっと触れましたが、記事にお金がつけられるってとこは、惹かれますよね。アフィリエイトで大騒ぎになったブログも、収益化は、あくまでも広告でしたからね。決して、コンテンツそのものではなかったですから。

 そうはいっても、自分の作品をアップすれば、売れるようなクリエイターになれるというのは、にわかに信じがたいですよね。でも、企業が参入してくる理由は、ここにあるのでしょう。間違いなく。

 企業としてみれば、広報活動の場ですね。だって、大金はたいてテレビCMつくるより、圧倒的に費用がかからないですから。それでいて、ヒットしちゃった暁には、笑いが止まらないでしょう。費用対効果、抜群ですから。

 そこで、noteに参入してきている利用者の収益期待度という軸を作ってみましょうか。先ほどの二次元の表を三次元的に表現してみます。

Fig04_スライド4+

 一番、がつがつしてそうなのは、やっぱり、起業系がダントツでしょうか。副業系はそれに次ぎそうですね。自分大好き系、子育てママ系なんかは、あわよくばって感じですかね。

 で、虎視眈々と収益化を狙っているのは、真のクリエーター予備軍でしょうか。とりわけ作家志望者は、賞をとるような眼で、「スキ」数や「シェア」数とにらめっこし、朝から「おすすめ」に取り上げられていないか、チェックしてそうです。

 趣味系は収益度外視で、楽しみたいが最優先でしょう。なので、欄外です。

 って、こんな感じの分析になりました。すでに数多くの経験を積まれている諸先輩方、いかがでしょうか。

 で、弊社はどこを目指すのかって。そうですね……。今後の課題ということにしてください。というわけで、「合同会社Fieldworker(フィールドワーカー)」よろしくお願い申し上げます。

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