おおいなる空腹と注目
事実は小説よりも奇なりとはよく言ったものである。
市のワクチン予約サイトで自分の年齢層の受付が始まる前に、運よく個人病院で予約(ファイザー)がとれた。
仕事柄、デパ地下に立ち入ることが多いし、菓子にまつわるイベントが目白押しの10月~3月は超繁忙期。油断はできないが、まずは一安心。
はるか昔の記憶をたどったら、小学生のときに足の関節炎で何回かお世話になった整形外科だった。
あなたリウマチの気があるから気をつけて、と言われたのを思い出した。
いまのところ大丈夫だが、すでに発症してもおかしくない年齢だ。リウマチについて調べていたら、こんな図を見つけた。
倦怠期きちゃうのか
(中外製薬ウェブサイトより転載)
それはさておき、
「あのときの関節炎の子だね・・・立派な関節になって・・・」
とか言われたりして、と妄想しながら、午後半休で病院へおもむいた。
2週間ぶりくらいの猛暑日で、蜃気楼が起きそう。そういえば、windowsの下の方に表示されている天気予報はこんな表示になっていた。
こっちがもやもやする
接種自体はあっけなく終わった。問診で「なにか気になることありますか?」と聞かれ、「ないですー」と食い気味にそっけない回答をしたからだろうか。滑舌がよくないので、「ないッス」と聞こえたかもしれない。
「わたしのこと、覚えてますか・・・?あのときお世話になった関節です」とか聞く度胸とウザさは、持ち合わせていなかった。
副反応にそなえ、翌日は休みにしていた。計画有休も残っていたので、日曜日とくっつけて3.5日の大型連休。お盆休みが存在しない職種のうえ、理解がある上司なので快諾してくれた。
その後、わたしに起きたのは発熱や倦怠感などではなく、「大いなる空腹」と「noteの今日の注目記事に選ばれる」という珍事であった。
接種済の同年代や、DNAを同じくする者達からは、「だるい」「熱出た」「動けない」「脇の下まで腫れた」「ねむい」「天下一武道会の決勝くらい痛い」「高速のタワシが激突したみたいな痛さ」などの事前情報を得ていたので、覚悟していたのだが。
高速のタワシに激突される痛み以前に、高速のタワシが想像できない。
わたしの経過はというと、
接種1時間後 空腹(安心感によるものと解釈)
接種4時間後 食事(ご飯大盛り、豚汁、炒め物、サラダ大盛り)
接種5時間後 おなかがすいてちからがでない
接種6時間後 アイスに手を出す(約300kcal)
接種6.5時間後 クッキーに手を出す(約250kcal)
接種7時間後 冷製コーンスープに手を出す(冷静になる)
接種7.5時間後 noteの通知をみて驚く(ウホッ!?)
接種8時間後 ウイダーインゼリーに手を出そうとして思いとどまる
接種8.5時間後 スキしてくれた方にスキ返しを開始
接種9時間後 パトラッシュ、僕はもう疲れたよ状態となる
接種15時間後 起床、暑ッ!ついにきたか(室温30℃の罠)
接種20時間後 安定の平熱、腕を動かすと少し痛む程度
接種24時間後 頑として平熱、胃袋絶好調
慢性の鉄欠乏性貧血ゆえ、だるいのはいつものこと。熱はちっとも上がらないのに、腕は上がる。バンザイし放題だし、いつでもフェスで盛り上がれるくらい上がる。
腕を前でクロスさせると確かに痛いのだが、あやとびや、カズニョロポーズや、なんらかのビームを出す予定は今のところない。
まさかのノーダメージ。
ここまで何もないと逆にもやもやするのだが、Twitter先生によると、接種後の異様な空腹感を訴えているひとは案外多かった。
ネット情報だが、接種後は免疫細胞がフル稼働するので、カロリーを消費するため空腹を感じるのは正常な反応らしい。
逆流性食道炎を患ってから、食は年々細くなっている。ご飯大盛りなんて久々だし、まともな食事後の500kcalは自分でも驚く。
わたしの免疫細胞は、ひとまず仕事はしてくれているようだ。
そしてまさか、わたしの記事を「今日の注目記事」に選んでいただけるとは。心底驚くとともに、たいへん光栄に思う。
そもそも、福井県立図書館の取り組み自体がたいへん心優しくおもしろいので、それを広く知って頂けたなら、僭越ながらこれ幸いである。
わたしの妄想も書き添えてしまったため、福井県立図書館に怒られたり、まだ訪れたことのない福井県を出禁になったり、ご迷惑をおかけしたりしていないか、少々心配ではあるが。
本探しの扉をあける、鍵のような形の福井県
選んで頂いたnote事務局の方と、貴重な時間を割いて読んでくださった方、心の栄養になるような素敵な取り組みをされている福井県立図書館に、この場を借りて心から御礼申し上げます。
接種50時間超、腕の痛みは完全消滅、異常食欲も落ち着いた。
個人差はあるというが、わたしはたぶん少数派だ。