3粒食べて眠ってみる
毎日のように《夢》をみる。
2023年の初夢は、サザエさんよろしく3本立てだった。
内容は覚えていないが、縁起がよいとされる富士山・鷹・茄子は出てこなかった。
できるなら、クロワッサン・ハシビロコウ・ボーナスが出てきてほしい。
夢を見るということは、熟睡できていないということになる。
ほとんどがトイレを探しているか、時間や〆切に追われているか、在りし日の愛犬の夢なので、ほぼドキュメンタリーフィルム。
日に日に疲れがとれなくなっているから、できればぐっすり寝たい。
《睡眠の質を高める》というミルクチョコレートが目に入った。
チョコレートにはあまり見ない、青色のパッケージが目をひく。すっきりした目覚め=青空的なイメージだろうか。
好物と願望がタッグを組んでいる。思わず手にとった。
機能性表示食品なので、よく聞く「トクホ」とはまた異なる。
機能性の表示ができる保健機能食品には、
・ 特定保健用食品
・ 機能性表示食品
・ 栄養機能食品
の3種類がある。
どれも漢字7文字くらいだし、字面が混み合っているし、意味も似ているし、で見分けがつきにくい。
テストに出たら「《用》つくっけ?」「《性》いるっけ?」と悩みそうだ。
「機能的保健用品」とか「保健室事務用品」とか「栄養士事務募集」をまぎれこませても、気づかない気がする。
消費者庁のホームページによると、
とある。
あまりにも長いので途中で切ったら、有料占いの一部無料部分みたいになってしまった。
チョコレートを食べなくても、読むだけでぐっすり眠れそうである。
どれも、からだに好影響をおよぼす成分や、健康増進に役立つ成分が含まれているのだな、ということはなんとなく伝わってくる。
でも、内容が入ってこない。
「ありがとうおうございます。すみむせん」というメールを受けとった時と同じくらい、内容が入ってこない。
3つの大きな違いをものすごく簡潔にいうと、こうだ。
◆ 特定保健用食品
国のお墨付きとバンザイマークつき。
いわゆるトクホ。
◆ 機能性表示食品
ルールに基づいて国に届け出れば可。
審査はなく、責任は事業者がもつ。
科学的根拠に基づいた機能性を表示できる。
◆ 栄養機能食品
ルールに基づいていれば可。
届け出も不要、責任は事業者がもつ。
表示できる栄養成分は決まっている。
効能はひとぞれぞれなので何とも言えないが、説得力と、事業者の発売までのハードルに差がある。
国からトクホの許可が下りたとき、事業者の担当チームはガッツポーズとかするのだろうか。
あるいは、トクホマークを真似したバンザイをしたりしているのだろうか。
自社商品には保健機能食品がまだないので、一度経験してみたい。
消費者庁のホームページで届出番号を調べると、安全性や機能性の評価方法など、論文なみの情報がずらりと出てきて眠くなった。
さっそく3粒食べて寝ると、翌朝、目覚ましのアラームに気づかず30分寝坊した。
疲れていただけかもしれないけれど。
あと、スピッツの草野さんからおみやげを頂く、という夢をみた。ファン冥利に尽き、目覚めはたいそうよかった。
どうか正夢、君と会えたら。
このチョコレートが本当に睡眠の質を高めるかどうかは、個人差があると思う。
ただ「夕食後、おやすみ前に3粒程度お召し上がりください」とのことなので、寝る前にお菓子を食べる罪悪感とためらいは完全に払しょくされる。
すべては質のよい眠りのためなので。
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