扇谷山海蔵寺(神奈川県鎌倉市)でハナショウブをめでる
こんばんわ 唐崎夜雨です
6月5日 鎌倉を散策
鶴岡八幡宮をあとにして
扇谷山 海蔵寺 へ
八幡宮からJRを越え扇ガ谷と呼ばれる
場所の最も奥まった処に海蔵寺はある
臨済宗建長寺派
御本尊は薬師如来
境内自由
鎌倉時代の創建ですが
幕府滅亡の際に焼失
応永元年(1394)に
上杉氏定が心昭 空外を招いて再建
空外は 源翁(玄翁)心昭 とも呼ばれ
謡曲「殺生石」に 登場する玄翁和尚のこと
九尾の狐の玉藻前が陰陽師に追われ
那須野まできたが討たれてしまう
その魂が石にとりつき近寄る生き物を殺していた
とおりすがりの玄翁和尚の法力により
キツネの霊は成仏するというもの
お能を見たことはないけれど
物の怪や鬼などが普通に登場するので
まことに興味ある題材である
また一説には和尚が石を砕き
その石片が全国各地に飛び散ったとも
カナヅチに ゲンノウ とあるは
この和尚の伝説が由来とも聞く
さて今回の訪問のお目当ては花菖蒲
それほど多くはありませんが
心を和ませてくれます
すっとした立ち姿が
湯上がり浴衣の粋な姐さんに見える
あの剣のような葉が粋なんだな
鎌倉は多くの神社仏閣がありますが
こちらを訪れる人はそれほど多くない
それほど広い境内とも言えないが
海蔵寺は四季折々の花が咲き
鳥はさえずり
心地よい風が吹きぬける
本堂の縁側に腰掛けてれば
訪れるものをゆったりとした時間へ
いざなってくれます
お願いお願いと神仏にお賽銭あげて
必死に手を合わすのもいいですが
こうゆう時間空間に身を委ねられるのも
ご利益だと思う
仏教はザックリいえば
欲望執着から距離を置く実践哲学
目は花に
耳は小鳥に
心は風に 一度サッと
自我を拭い去ってもらうだけでも
また新しい自分に生まれかわれる
本格的な修行をしてなくて
雰囲気だけのエセ仏教徒ですから
すぐに塵や芥や山と積もるんです
けどね
庫裏にて御朱印を拝受 500円
御本尊の薬師如来をいただいた
海蔵寺は
鎌倉三十三観音 第26番
鎌倉二十四地蔵 第15番
鎌倉十三仏霊場 第7番(薬師如来)
東国花の寺百ヶ寺 鎌倉7番
の各霊場の札所でもある
本堂の裏手には崖をくりぬいた
鎌倉あたりでよくみられる「やぐら」がある
また「底抜けの井」や「十六の井」がある
「十六の井」のみ拝観料100円
またやぐらのあたりからは
本堂裏手にある庭園がちょいと覗き見られる
四季折々の花が楽しめるということは
また時期を見てこようかなと思う
といいつつも 海蔵寺へ来たのは10年ぶり